東急グループのマンション
著名建築家、内井昭蔵氏が設計した「東急ドエル桜台コートビレジ」(東急電鉄、横浜市青葉区)は1970年築。デザイナーズマンションという言葉が生まれるはるか以前のことだ。オーダーメイドマンション(アルス砧、1999年)もシングル向けブランド(クオリア)なども東急不動産が業界でいち早く手掛けた印象が強い。東急グループの最大の注目案件が先ごろ完成した「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」。総戸数1033戸、3つのタワーと2つの低層棟からなる大規模プロジェクトだ。人工地盤に、超高層棟では免震のダブルチューブという安心度の高い構造手法を採用。外観のデザイン監修はコンラン&パートナーズを起用した。
現在、東急グループは、東急電鉄がドレッセ、東急不動産はブランズと名称を違えている。そして、東急不動産では、これから都心部で高級マンションを2棟続けて供給する。そのうちの1棟「ブランズ麻布狸穴町」のモデルルームがこのほど完成。一般公開に先駆け、先週15日マスコミ向けに見学会が開かれた。
ブランズ麻布狸穴町
交通アクセスは、東京メトロ南北線・都営地下鉄大江戸線「麻布十番」駅から徒歩6分、「六本木一丁目」駅と日比谷線「神谷町」からは双方徒歩9分。「六本木」駅からは11分要するが、これが最も平坦なアプローチである。外苑東通りからひとブロック入った、南にくだる傾斜地に位置する。東隣は、道を隔て東京アメリカンクラブ。東急不動産所有の賃貸マンションと隣接した分譲マンションとの共同の建て替え事業で、総戸数140戸のうち分譲対象住戸は90戸である。おもだった特徴を2点に絞って解説するならば、まずひとつは、長期優良住宅の認定を受けたマンションであること。都心部の超高層以外では、おそらくこれが初だろう。そして免震でも制震でもなく、耐震構造のみの認定マンションとしても都内では第1号ではないか。
次に、周辺環境の魅力。敷地が南北にやや長く、東向きと西向きの住戸割合が多いが、東は東京タワーを間近に、西は麻布永坂の緑越しに都心の風景を見ることができる。狸穴ならではのロケーションを体感できる見晴らしだ(もちろん階数による)。また、建物上部に向かって西側がセットバックをしていく関係で、バルコニーの広い住戸が多く発生したことも、間取り選びの楽しみを膨らませている。設計はアーキサイトメビウスが住戸内まで携わった。断熱性能において、Low-Eガラスは庇の短い開口部とガラス面が外壁と並ぶ箇所にのみ採用。竣工は2013年10月下旬の予定。来月上旬から事前案内会がスタートする。
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