マーケティング/マーケティング事例

“ビックロ”に見るコラボ・マーケティング成功の秘訣

9月27日、新宿東口にビックカメラとユニクロの異色の組み合わせで“ビックロ”がオープン。初日には4000人以上が開店前に並ぶなど異常な盛り上がりを見せて好調なスタートを切りました。ビックロに限らず、最近は業界の垣根を越えたコラボレーション・マーケティングが盛んに行われています。その背景はどこにあるのか?、そして成功に導く秘訣は何か?・・・ビックロの事例を紐解きながら分析していくことにしましょう。

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

ビックカメラ×ユニクロ=“ビックロ”誕生!

ビックロ

ビックカメラとユニクロという異色のコラボで実現した“ビックロ”が新宿東口にオープン!

9月27日、新宿東口に異色の店舗がオープンしました。

その名も、“ビックロ”。

実はこの“ビックロ”、家電量販店のビックカメラとカジュアルウェアのユニクロが手を組んで誕生した新たなタイプの店舗なのです。

店舗はもともと2012年3月末まで営業していた新宿三越アルコット店をビックカメラが一括して借り上げ、7月5日からのプレオープンを経て、9月27日にユニクロの店舗が加わってグランドオープン。地下3階から地上8階のフロアのうち、1階はビックカメラとユニクロのコラボ店舗、2階と3階がユニクロ、そして残りのフロアはビックカメラという売り場構成になっています。

ビックロは、テーマに「素晴らしいゴチャゴチャ感」を掲げ、家電とファッションがコラボした、これまでにない売り場作りを目指しているのです。

他の店舗にない特徴として、たとえばユニクロの服を身にまとったマネキンが掃除機をかけたり、カメラで撮影するポーズを取ったり、来店者が実際の生活をイメージしながらショッピングができる仕掛けがいたる所で楽しめるようになっています。

これまでになかった斬新なこの企画は、数多くのマスメディアに取り上げられ話題が沸騰。オープン時にはいち早く話題の店舗でショッピングをしようと4000人もの行列で新宿の街が騒然となるなど、マーケティング的には大成功を収めました。


注目を集めるコラボレーション・マーケティング
 

ビックロで注目を集めた異業種によるコラボレーション・マーケティングですが、最近では数多くの企業が業界の垣根を越えて手を組み、一緒になってマーケティングに取り組んでいます。

たとえば、有機野菜をオンラインで販売するオイシックスとこだわりの素材で作る化粧品の販売を手掛けるラッシュは、コラボレーション企画として有機野菜と化粧品がセットになった特別商品の販売を開始しました。

ラッシュ側では、オイシックスの契約農家が栽培した白ブドウからつくられた『乙女の戦士』など自然派コスメの詰め合わせ『LUSH FRESH BOX』を3000円で販売する一方で、オイシック側では厳選されたフルーツや野菜13品にラッシュの『乙女の戦士』とレシピブックを付けて『Oisix×LUSHコラボセット』として1980円で発売を開始しました。

そして、これらのコラボ商品はたいへんな人気を博し、予定数を早々に完売するなど、大きな成功を収めたのです。

なぜ、今業界の垣根を越えたコラボレーション・マーケティングに取り組む企業が増えているのでしょうか?

次のページではコレボレーション・マーケティングが増加する背景と成功に導く秘訣についてお伝えしていきます。次ページへお進み下さい!
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