京都グルメ/京都のイタリアン

イル・チリエージョ

京都にある、桜という名のリストランテ「イル・チリエージョ」。素材を活かした料理の数々は、どれもハイレベル。ストレートな美味しさと厳選ワイン、それに親しみのあるサービスで愉しませてくれる、実力派リストランテです。

執筆者:麻生 玲央

桜という名のリストランテ「イル・チリエージョ」

外観

お店の外観。ビルの二階にあります

阪急烏丸駅を降り、車の往来が多い烏丸通を避けて1本東の東洞院通を北上し、2筋目の蛸薬師通に差し掛かると、右手にパッと視界が開けます。公園が少ない京都の中心で「こんなヨーロッパの香りのする公園があるなんて」と思わせるのがここ「御射山(みさやま)公園」。春は桜、秋は銀杏が京の町中の住人の目を毎年楽しませてくれています。

その公園を右に見て左に目を転じると、ビルの2階に掲げられた一本のイタリア国旗が見えるのですが、ここが2011年12月に誕生したリストランテ「Il Ciliegio(イル チリエージョ)」(イタリア語で「桜の木」という意味)。店名はシェフの櫻井康行さんが御自身の名前と日本を代表する名花から名付けられました。
店内

店内はゆっくりとした時間が流れる、落ち着いた空間になっています

今年37歳になられるシェフの櫻井さんは、25歳の時にイタリア・リグーリア州のサンレモの一つ星リストランテで1年間修業。その後、奥様と知り合われた場所でもある京都の老舗リストランテで約5年間働かれた後、2006年から再びイタリアに戻られ、トスカーナ州シエナにある「オステリア・レ・ロッジェ」Osteria Le Roggeで2年間腕に磨きをかけられると共に、前衛的な料理にも挑まれました。帰国後は2009年からシェフの出身地でもある京都府亀岡市の邸宅リストランテ「チンギアアーレ」の料理長に就任。存分に腕を揮われた後、2011年12月に京都のど真ん中で独立を果たされたという訳です。

現在、調理を担当されるのは櫻井シェフただ一人。最初の前菜から最後のデザートまでたった一人で丁寧に作られるので、席数は最大でも14席に絞られています。 木の腰壁や木の窓枠がぬくもりを醸し出すこぢんまりとした店内にはバロックのピアノ曲が流れ、壁には青い瓶をモチーフにした女性画家の油絵作品が多数架けられ、よそのお宅にお招きを受けたようにくつろげます。サービスはシェフと同じくソムリエの資格を持つ奥様が、親しみやすい話術で担当されます。

次ページでは、ディナーコースを御紹介していきます
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