コーチング/信頼関係作り

信頼関係のつくりかたもタイプによって異なる?!(2ページ目)

大切なのはわかっていても、実現はなかなか難しい「信頼関係」。そこで今回は信頼関係の築き方についてご紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド

タイプ別信頼関係構築のヒント

●率直に関わるコントローラータイプ
コントローラーと信頼関係を築く過程で大切なのは、率直なコミュニケーションを交わすことです。ときに彼らは戦いを通して関係を深めるとも言われます。もちろんケンカということではなく、目標達成に向けての議論や率直な対話ができる相手を信頼します。目標に向けての厳しいフィードバックや高いリクエストも意気に感じます。また、「任せる」ことによっても自分は信頼されていると感じるタイプです。

●援助がやりがいのサポータータイプ
タイプわけ

それぞれのタイプの特徴を知ることが肝心

一方、サポーターは「任せる」だけではいけません。任せて口を出さないのは信頼の証とこちらは思っていても、相手は「放任」「無関心」と受け取ります。

例えばうまくいっているときはまめに承認する、うまくいっていないときにはじっくり話を聴く時間をこちらから設けるなど、「あなたのことをいつも気にかけていますよ」というメッセージを送ること、そしてプロセスにも目を向けることが重要です。ときには世間話やプライベートな話も関係を強める方法になります。

●分析して追求するアナライザータイプ
逆にプライベートな話は関係が築かれてからにした方がいいのがアナライザーです。また気遣いのつもりで「最近どう?」などと漠然としたことを聞くと彼らを困らせてしまいます。彼らと信頼関係を築くには、彼らが大切にする「正確さ」や「データ」や「計画性」を尊重して話をすること。また、何かを始めるときには「根拠」や「目的」「手順」などをしっかりと共有することが必要です。そうした視点を持っている相手を彼らは信頼するのです。

●自由が大事なプロモータータイプ
コントローラーと同様、任されることで信頼されていると感じるタイプです。自由を好むプロモーターとの関わり留意すべきことは、「止めない」「狭めない」「否定しない」ことです。軌道修正が必要な場合は頭から否定するのではなく、ヴィジョンを示して、そこから逆算して改善点を示すと受け取りやすいでしょう。また彼らの影響力を認める意味で、頻繁に承認したり、彼らが気持ちよく話せる場を提供することも有効です。

信頼関係は生きもの! 観察し、育て続けることが必要

ここまで4つのタイプを軸に、それぞれとの信頼関係の築き方についてのヒントをお知らせしましたが、これはあくまでも1つの傾向に過ぎません。

たとえ同じタイプでも人は千差万別です。

例えば、
  • その人がどのような人物を尊敬しているのか
  • どのような物語(小説や映画)が好きなのか
  • 現在どのような人と信頼関係を築いているのか
  • 学生時代にどのようなチームに属していたか
こうした情報を通して、その人が好む関係性のイメージやそのための方法を知ることが大切です。

そして、もう一つ大切なのは、信頼関係は一度築いたら終わりではなく、育て続ける必要があるということ。ときには信頼関係の深まりによって相手が求めるものが変わる場合もあります。(例えば、信頼関係が深まるに従ってコントローラーやアナライザーが気軽なおしゃべりを求める、プロモーターやサポーターが厳しいフィードバックを求めるなど)

目の前の人がどのような人なのか、そして今何を望んでいるのかを観察し、それにフィットした関わりをし続けていく。少し労力のいる取り組みですが、そのこと自体が「あなたを大切にしている」というメッセージとなり、結果として信頼関係を強めていくのです。


<参考サイト>
あなたのタイプを知る


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