パークコート六本木ヒルトップの構造
長期優良住宅に認定されるためには、「耐震性」「劣化対策」「維持管理・更新の容易性」「バリアフリー性」「省エネルギー性」「可変性(集合住宅のみ)」「住戸面積」「居住環境」「保全維持計画」の9つの項目をすべてクリアしなければならない。マンションにおいては、建築基準法で定める耐震基準の1.25倍の耐震等級2を求められる「耐震性」(学校や病院など災害時の避難場所と同等のレベル)や「維持管理・更新の容易性」(縦の設備配管を住みながら更新できるスペースの確保など)や「可変性」(躯体床から天井までの高さ)などがネックになる場合が多いと聞く。
その点、制震か免震を採用したタワーマンションなら、SI(スケルトンインフィル)で高さ制限もかからないことから、中高層の板状マンションよりもかなり実現しやすくなるのだが、都心部におけるその第1号となったのが「パークコート六本木ヒルトップ」である。最大の特長は、階高3.4m以上を確保した躯体。
基準階の天井高は2.55~2.6m、廊下や水周りでも2.4m前後のゆとりがある。下の画像をご覧いただこう。梁が開口部にかぶらず、天井埋め込み型のカセットエアコンが空間に出っ張っていない。バルコニー手すりもガラスにしているために、その開放感は未体験といえるほど気持ちの良いものとなった。
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