京都グルメ/京都のフレンチ

メシャンルー (Mechant loup)(2ページ目)

京都にあるフランス料理店「メシャン ルー」。卓越した野菜使いが光る一軒で、特にスペシャリテの「農園野菜のコンプレッション モザイク仕立て」は必食の一皿。京で味わう温故知新のモダンフレンチを是非どうぞ。

執筆者:麻生 玲央

野菜が中心のコース

それでは、MENU 1 UNのランチコース3675円(税サ込)から御紹介していきましょう。

尚、2012年7月から2012年9月末までの期間限定でディナータイムでも3675円(税サ込)のコースが用意されています。暑い夏の夜にフルコースの構成はちょっと重たいかな……という方は、こちらの軽めのコース(前菜・メイン・デザート)を是非どうぞ。

・季節のアミューズ その日、その時のスタイルで 二つの提案
アミューズ

ブルーチーズ入りの温かいグジェール

まずは、ブルーチーズの入った丸型グジェールが登場。一般的なグジェールだとチーズの風味だけの素っ気無いものが多いですが、このグジェールは中にブルーチーズがそのまま入っているので、口の中でとろ~りと滑らかに解けるブルーチーズが、何とも風味豊かで心地良いのです。


・季節のアミューズ2
ゴールドラッシュのスープ

ゴールドラッシュの冷製スープ

もう一つのアミューズは「ゴールドラッシュのスープ」。夏の時期はトウモロコシの冷製スープをいただく機会が増えますが、それゆえに、同じトウモロコシのスープでも他店とは違う「一工夫」した個性が欲しくなるところ。

そこで、長野シェフは「とうもろこし」の「芯」の部分をシャーベットにしたものを、
スープに添えられているのです! シャリシャリとしたテクスチャと共に漂う「とうもろこし」の芯の香りは、子供の頃にかぶりついて食べていた「とうもろこし」の懐かしい香りを記憶の中から呼び起こさせます。

みなさんもご存知の通り、「とうもろこし」は芯の部分に独特の香りがあるんですよね。でも、あの独特の香りは「とうもろこし」に直接「歯」を当ててガリガリと食べないと分からないもの。スープにしただけでは伝わらない芯の香りをシャーベットにすることで、付与されるアイデアは、ホントにお見事! また、別添えの焼きもろこしも、スープに混ぜることで食感のアクセントとなり、咀嚼する度に香ばしい焼きもろこしの香りが拡がります。


・農園野菜のコンプレッション モザイク仕立て
農園野菜のコンプレッションundefinedモザイク仕立て

農園野菜のコンプレッション モザイク仕立て

そして、シェフのスペシャリテ「農園野菜のコンプレッション モザイク仕立て」。テリーヌの周りには九条葱のピストゥーが添えられています。全部で20種類一つひとつに別々の下処理と調理が施されており、野菜それぞれのテイストがしっかりと濃く伝わる仕上がりで、見た目の美しさ以上に、味わい的な驚きがありますね。九条葱のピストゥーも野菜に寄り添うような優しいテイストで、各野菜の味わいをボカさないバランスの良さ。余分なもの、過剰なものが一切存在しない、野菜のピュアな旨味と香りの饗宴です。


・加茂茄子のポワレ シャンピニョン・カプチーノ
加茂茄子のポワレundefinedシャンピニョン・カプチーノ

加茂茄子のポワレ シャンピニョン・カプチーノ

続いては温野菜料理。夏の京野菜を代表する「加茂茄子」をポワレしたものの上にフヌイユと夏野菜を添え、さらにそこにシャンピニョンをカプチーノに仕立てて盛りつけた一皿。加茂茄子は火入れが難しい食材ですが、しっかりと焼き目をつけた絶妙の焼き具合! カプチーノ仕立てのシャンピニョンソースも豊潤でコク深い味わいで、それを受け止める加茂茄子との相性も抜群です。

次ページからは、メイン料理やデザートを御紹介していきます
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