京喫茶の実力

スマート珈琲店
寺町商店街にある「スマート珈琲店」。
京都といえば「和食」。または「和菓子」か「ラーメン」、「牛肉」というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、実は喫茶店(カフェ)の人気も高いということを御存知でしょうか。

京都には、「スマート珈琲店」、「フランソワ」、「築地」、「ソワレ」、「イノダコーヒ」など、数々の有名老舗喫茶店があり、そのどれもが地元民だけではなく、観光客を含め、全国区で絶大な人気を誇っています。実際、既存の京都系観光ブックには和食と並び、喫茶店情報は欠かせないネタの一つですし、京都に来られたことのある方なれば、一度は京都の有名喫茶店(カフェ)に並ばれた経験をお持ちのハズ。

私のような生粋の京都人にとっては、子供の頃から親に連れられて通っている店ばかりなので、どこも馴染み深く、思い出の詰まった店という印象なのですが、観光客の方々からすれば、京都の古き良き昭和時代を感じさせてくれる「観光名所」的な存在なのでしょうね。

中でも寺町商店街にある「スマート珈琲店」は、地元の中京っ子であれば、誰しもが愛してやまない名店中の名店。もちろん、地元民だけではなく、昭和時代には東映のスター達が通っていたと言われるほど、昔から今なお京都を代表する一軒でもあります。

寺町商店街。 レトロな商店街。
三条通に続く寺町商店街。 お店は、このレトロな商店街の中にあります。
ちなみに、この「スマート珈琲店」のある寺町商店街の場所ですが、京都で最も有名な商店街「錦市場」を東に向って進んで行くと、東のどん突きに錦天満宮が見えてくるあたりで、ぱっと視界が広がり、アーケードも高く、道幅も錦市場の2~3倍はあろうかと思われる「寺町商店街」に交差します。ここはその昔、平安京の頃には都の東の果てであった「東京極(ひがしきょうごく)大路」があった通り。現在の寺町商店街は、創業400年の仏具店から、若者向けのファッション店、飲食店、100円ショップまで、なんでもありの大商店街。土日ともなれば、人の多さでごっちゃがえすほどなのです。

「スマート珈琲店」が、その寺町商店街に創業したのは、1932年。今でこそ「喫茶店」の形態ですが、当時は「スマートランチ」という店名で、洋食屋的な存在だったとか。

実際、今回ご紹介する料理達も洋食屋ならではのメニューですし、今でも洋食屋さんといっても過言ではない営業スタイルなんですよね。店名にもなっている「スマート」とは「気の利いたサービス」という意味があり、店にいるだけで「ほっこり」とした時間が過ごせる、憩いの場ともなっています。

スマートコーヒー。 スマート珈琲。
店内入口近くにある焙煎機(ドイツ製プロバット機)。 1階店内。ここではカフェをいただけます。
店内は、一歩中に入ると、そこには戦前の昭和の人が憧れたスイスの山小屋風の空間が拡がっています。上高地の帝国ホテルに行ったことのある人なら、デジャ・ヴュの世界かもしれないような、そんな雰囲気。

そして、ここの2階はランチ限定で「洋食メニュー」が愉しめる、有名なレストランとなっているのです。

次ページでは、まずは、洋食メニューから御紹介します