キッチンの「収納力」をより重視
次なる注意点は「収納」である。吊り戸棚をなくして、背面の収納スペースを代用するというのが、デべロッパーの説明であるが、それで本当に事足りるのかは十分な検討がいるだろう。そもそもキッチンにはモノが多い。調理機材から食器、保存食までいくらスペースがあっても足りなくくらい、というのが本音ではないか?たいだい、キッチンの開放感を高めたいという理由には、「LDKを一体化させて広々した空間にしたい」から。それなのに、モノであふれ返った状態がソファから見えてしまったら。せっかくのインテリアも台無し。「収納力」がLDK全体のセンスを左右するといっても過言ではなかろう。
ポイントのひとつはキッチン家電。包丁や調味料などこまかな収納は企業努力で創意工夫が施されるようになったが、家電の置き場まではフォローしてくれない。それこそ生活感のにじみ出やすい炊飯器やトースター、コーヒーメーカーなどは仕舞うところを事前に考えておきたいところ。
「手入れのしやすさ」を吟味すること
最後は「メンテナンス」である。これも一番目の「見られやすい」にかかっているのだが、開放的にすることで、「掃除や手入れの手間がストレスにならないように」注意したい。そのためには、建材や加工の性質を事前によく調べることをおすすめする。例えば、一般の方があまり気にしないことにキッチンの天板がある。高級感のある天然石のカウンターは、LDK一体化の流れにも乗って「部屋全体が重厚な雰囲気に包まれるから」人気だそう。しかしシミや変色の心配はないのだろうか。キッチンの天板は、インテリアである前に「作業台」であることを認識すべきだ。だから日々酷使するに耐える品質のものであってほしい。
コンロまわりはあえていうまでもないだろうが、オープンになればなるほどIHクッカーの導入を検討された方が良いだろう。メンテナンスが楽なこと以外に、空気を燃やさない、室温が上がりにくい、炎が燃え移る心配がないなどメリットは数多い。
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