世界遺産/アジアの世界遺産

ルアン・パバンの町/ラオス(4ページ目)

ラオスの古都ルアン・パバンは仏の心がいまに伝わる生きている聖地。メコン川が育む熱帯の深い緑の中に60以上の寺院が点在し、僧たちはいまだ托鉢によって食べ物を手に入れる。今回は東南アジア一美しい街のひとつであるラオスの世界遺産「ルアン・パバンの町」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

ルアン・パバンへの道

ワット・シェントーンの本尊

ワット・シェントーン内部。中央の黄金の仏像が本尊。アジアの仏像は一般的に金色で、昔は日本の仏像も同様だった ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
ワット・ウィスンナラートの本尊

ワット・ウィスンナラートの黄金の本尊 ©牧哲雄

ラオスへは首都ビエンチャンかルアン・パバンに入るのが一般的。いずれも日本からの直行便はないので、タイのバンコクやベトナムのハノイ、中国の昆明、カンボジアのシェムリアップなどを経由する。格安航空券で5万円前後から。ツアーは7万円前後から。

ルアン・パバンはビエンチャンから直線距離で300km弱の位置にあり、国内線やバスで訪れることができる。バスの場合、道中とても美しい山岳風景を見ることができるが、道が折れ曲がっているので8~10時間ほどかかる。ナイトバスも存在する。

 

バンビエン

欧米の旅行者に人気が高い景勝地バンビエンのダイナミックな景色

陸路ならルアン・パバンとビエンチャンの間にあるバンビエンを訪ねることをオススメしたい。ラオスはベトナムから中国へ抜けるカルスト地形の一部で、ラオスのあちらこちらでハロン湾や桂林を彷彿させる雄大な奇岩群を見ることができる。特にバンビエンは「ラオスの桂林」の異名をとるとても美しい山岳地帯だ。

■周辺の世界遺産
ラオスのもうひとつの世界遺産「チャムパーサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群」は少々遠いので、ルアン・パバンからパクセまで国内線で飛ぶと簡単だ。パクセからワット・プーのあるチャムパーサックまでバスで1時間程度。

タイやカンボジアを経由するなら「古都アユタヤ」や「古代都市スコータイと周辺の古代都市群」「アンコール」のいずれかは見ておきたい。歴史的に関係の深い世界遺産なので、単独で訪れるより数倍楽しめるはずだ。

 

ルアン・パバンのベストシーズン

王宮博物館のパバン仏安置棟

王宮博物館のパバン仏安置堂。ここに収められた黄金の立像・パバン仏は、スリランカからアンコールを経て伝わったといわれる ©牧哲雄

ルアン・パバンの夏の平均最高気温は35度、冬の平均最低気温は14度。夏は暑く、冬でも東京の春ほどの気候でとても暖かい。

雨季は5~10月で、特に7~8月は日本の梅雨や秋以上に雨が降る。一方11~4月の乾季は日本の冬以上に晴れの日が続く。一般的に東南アジアはモンスーンの影響で夏に雨季を迎えるので、冬がベストシーズンといわれている。

世界遺産基本データ&リンク

ワット・シェントーンの祠堂

ワット・シェントーンの祠堂。壁は美しい彫刻で覆われている ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
ワット・マイの本尊

こちらはワット・マイの本尊 ©牧哲雄

登録名称:ルアン・パバンの町
Town of Luang Prabang
国名:ラオス人民民主共和国
登録年と登録基準:1995年、文化遺産(ii)(iv)(v)

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