マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

マンションの間取り研究(11)タワーマンション(2ページ目)

マンションの間取り研究シリーズ第11回目のテーマは「タワーマンション」です。タワーマンションの間取り例を見ながら、その間取りの特徴やどんな家族に向くかなどを検証してみましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

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特徴4:水回りの集約

水回りに注目してみましょう。この例では、水回りはキッチンとトイレ、洗面室と浴室と、大きく二つのゾーンに分かれています。しかしそれぞれが個室ゾーンとも明快に分かれています。

言いかえれば眺望を得られる窓側ゾーンにはリビングや個室が集まり、窓のないバックゾーンにキッチンなどの水回りが集約します。その結果、個室は眺望を得るとともに水回りときちんと分離され、その分、個室の環境が良好になります。
 

【図3】廊下を隔ててプライベートスペースとバックスペースが明快に分かれている。

【図3】廊下を隔ててプライベートスペースとバックスペースが明快に分かれている。

 

特徴5:個性的な間取りが多く、バリエーションが豊富

以上のことをまとめるとタワーマンションの特徴として下記が挙げられます。

■外廊下型のマンションに比べ、個性的な間取りが増える
■下層階から上層階まで間取りがバラエティに富む
■外廊下型のマンションに比べ、間口が広い傾向
■東西南北の4方向に向いた間取りから選べる
■リビング・ダイニングと各個室は、眺望と独立性が確保しやすい
■明確なゾーン分けにより、個室のプライバシー性が高く、居住性も良好
■(高層階では)バルコニーが狭く洗濯や布団干しがしにくい(またはできない)
■(高層階では)窓を開けられないため、機械制御された空調のもとでの生活になる

タワーマンションはもともと内廊下形式になるため、対面した二方向の開口部を設けることが難しく、角部屋以外は自然の通風は望みにくくなるでしょう。また、高層階では風が強く窓が開けられないことも考えられるため、エアコンなどに頼る比率が多くなるでしょう。

以上、タワーマンションの間取りの特徴をまとめました。タワーマンションではシングルからファミリーまで様々な間取りタイプが用意されているケースが多く、家族構成やライフスタイルによって自分に合った間取りを選ぶ楽しみがあります。

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