疲れて気力が出ない……気を補う薬膳レシピ
だるくて、なんだか疲れる。気力がでない……。そんな場合、まず薬膳では元気のもとをチャージする、「気を補う食材」をピックアップします。気はカラダを動かす原動力であり、カラダを温めたり、細菌やウイルスなどの邪気から身を守る働きがあります。■気を補う食材
米、大豆、しいたけ、長いも、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、たまご、なつめ、ぶどうなど
■元気になれる薬膳レシピ「豆マメサラダ」
大豆や黒豆の水煮でもOK!
<材料>
ミックスビーンズの水煮……1缶(120g)
ツナやシーチキンの缶詰……1缶(80g)
にんじん……30g
玉ねぎ……30g
オリーブオイル……大さじ1~2
ポン酢……大さじ1/2
塩、コショウ……少々
1 ミックスビーンズはさっと水で洗う。にんじん、玉ねぎはみじん切りにする。
2 ボールに1とそのほかの材料を混ぜ合わせる。
■元気になれる薬膳レシピのポイント
オリーブオイルの量は、ツナ缶のタイプによって加減してください。ちなみに、ツナやシーチキンの原料であるマグロやカツオには、血液を補ったり、気力を増す働きがあります。
ストレスでイライラ……肝機能を整える薬膳レシピ
ストレスで気が高ぶったり、イライラして頭痛を起こすような場合、気のめぐりをコントロールする肝の機能を整えることが重要です。気が張って横腹が痛くなったり、口が苦く感じたり、のぼせたり、便秘になるような症状も、気のめぐりを良くし、余計な熱を冷ますことで緩和されることがあります。■肝の機能を整える食材:
セロリ、せり、ミツバ、クレソン、トマト、ピーマン、菊花など
■イライラをなくす薬膳レシピ「セロリのさっぱり和え」
シンプルで飽きのこない味
<材料>
セロリ……1本
ごま油……大さじ1/2~1
塩、白ごま……少々
1 セロリの葉の部分は千切りに、茎の部分は乱切りにする。
2 ボールに1と塩をいれてよく揉みこむ。ごま油を足してひと混ぜし、白ごまをかける。
■イライラをなくす薬膳レシピのポイント
セロリはカラダの熱を冷まし、気の高ぶりを鎮めてくれる働きがあります。利尿効果があり、余計な水分を排出させるので、高血圧対策にも用いることができます。葉にはカロテンが多く含まれているので、残さず活用しましょう。
不安感で胸がいっぱいになる……痰を取り除く薬膳レシピ
日頃から悩みやすかったり、内向的なタイプに多いのですが、不安感でたまらなくなったり、のどが詰まったような感じがする(でも実際、異常なし)場合は、気のめぐりを良くし、痰をとりのぞく食材がオススメです。■気をめぐらしたり、痰をとりのぞく食材
しそ、しょうが、春菊、玉まねぎ、ゆず、昆布、わかめなど
■気分をすっきりさせる薬膳レシピ「春菊とりんごのサラダ」
春菊って生でもおいしい!
<材料>
春菊……1/2把
玉ねぎ……1/4個
りんご……1/4個
オリーブオイル……大さじ2
酢……大さじ2
和がらし……小さじ1/4程度(なくても可)
砂糖、塩、コショウ……少々
1 春菊は根元の硬い部分だけ取り除き、茎はみじん切りにし、葉は食べやすい大きさに切りそろえる。玉ねぎはみじん切りにし、りんごはいちょう切りにする。
2 ボールに調味料を合わせ、玉ねぎを加えてなじませてから、りんご、春菊を入れて和える。
■気分をすっきりさせる薬膳レシピのポイント
春菊や玉まねぎには、気の滞りをなくし、胸のつかえや痰を取り除く作用があります。なお、香りのいい野菜は「芳香化湿」といって、余計な水分を出し、胃腸の機能を高めたり、気分をすっきりさせてくれるものが多くあるので、まずは自分の好きな香り野菜をチョイスしてみてくださいね。
不安でなかなか眠れない……精神安定のための薬膳レシピ
心配事があってなかなか眠れなかったり、心を穏やかにさせたいときは、精神安定にいい食材が役立ちます。今回は火を使いませんが、オススメ食材を煮込んだりスープにすると、緊張した気持ちがほぐれやすくなることも、覚えておくといいでしょう。■精神安定にいい食材
小麦、なつめ、蓮の実、ゆり根、アーモンド、緑茶、あさり、しじみ、牡蠣など
■ココロを落ち着かせる薬膳レシピ「3色ヨーグルト」
はちみつの代りに練乳でも
<材料>
アーモンド、緑茶、レーズン……それぞれ、ひとつまみ分
ヨーグルト……適量
はちみつ……少々(なくても可)
1 ヨーグルトに砕いたアーモンド、緑茶、レーズンをのせ、はちみつをかける。
■ココロを落ち着かせる薬膳レシピのポイント
緑茶は苦みがあるので、食べやすいように粉末タイプを使ったり、量を調整してください。ヨーグルトは無糖を使用しましたが、お好みのものでかまいません。なお、半日ほどヨーグルトの水気を切ったものを使うと、チーズのようなコクのある味わいに。
今回の薬膳レシピは火を使わないということで、限られた食材や調理法の紹介でしたが、食材にはいろいろな薬効やパワーがあることを感じ、味わってもらえたら幸いです。