「おじぎ呼吸ダイエット」とは
「おじぎ呼吸ダイエット」とは
『おじぎ呼吸ダイエット』安ますみ著/朝日新聞出版
「おじぎ呼吸ダイエット」とは、ボイストレーナーとして多くのミュージシャン(Salyu、辛島美登里など)に指導を行っている安ますみ氏が考案したもの。プロ用のボイストレーニング法で姿勢を矯正し、らくに声が出るように訓練していくと、生徒さん達が自然に痩せていくといいます。
痩せる身体に変えていくいは、「正しい姿勢で腹式呼吸」! これが「おじぎ呼吸ダイエット」です。
「おじぎ呼吸ダイエット」の痩せ理論
“おじぎをして呼吸をする”といっても、痩せるためにはコツが必要です。
そのコツとは「胸の下から身体をおじぎするように折り曲げて、みぞおち部分をグイッとへこますように息を吐いていく」こと。
この時、一番使っているのが横隔膜という筋肉で、この筋肉を鍛えることで吐く力が増し、新鮮な酸素を身体の中に吸いこむことができるようになります。酸素が身体に十分にまわれば、筋力もアップし新陳代謝も活発に。さらに、背骨を支える深層筋も鍛えられるので、呼吸をするたびに全身を筋トレするのと同じ効果が期待できるのだそう。これが、「おじぎ呼吸ダイエット」の痩せ理論となります。
まずはハイヒールを履こう!
「おじぎ呼吸ダイエット」では、ハイヒールを履いて行うことを勧めています。理由は、両足のつま先を開いて背伸びをするだけで、大腿筋(太もも)から大腰筋が鍛えられ、正しい姿勢がキープできるようになるから。しかし、つま先立ち姿勢はずっとは続けていられないので、ハイヒールを利用するのが◎というわけ。ハイヒールを履いて、背筋を伸ばすことで呼吸筋を効率よく鍛えることが可能です。
おじき呼吸ダイエットの基本動作
慣れないうちは、みぞおちが動かないこともありますが、1日3分でも続けいくと少しずつ横隔膜の可動域が広がって、呼吸が深くなっていくことを実感できます。数回繰り返すだけで、身体の内側から熱くなり、代謝がアップしていきますよ。
ポイント1
吸う息を1と数えると、吐く息はその3倍を目指す。
ポイント2
みぞおちから身体をまげるようにする。
ポイント3
1日合計3分でもOK。テレビを見ながらや、電車の中などで実践する。
☆正しい姿勢とは:背骨が緩やかなS字ラインを描き、首が前や左右に傾いていないこと。また、肩が反りかえっていたり、左右の位置に差がなく、お腹が前に付き出ていない状態。
1 正しい姿勢がつかめないうちは、壁を背に立って行う。両脚は太ももの位置に下ろす。
2 息を大きく吸ってから、みぞおちを意識して頭を下げながら、息をゆっくり吐いていく。
3 息を吐きながら、みぞおちがへこんでいくと同時に、頭がどんどん下がっていく。
4 息を吐き切ってみぞおちをへこます。横隔膜を上げて背骨に近づけるイメージ。
5 息を吸いながら、頭をゆっくり起こす。背骨一つ一つの動きをコントロールしたいので、急激に頭をあげないこと!
6 再びまっすぐな姿勢に。これがワンセット。
おじぎ呼吸ダイエットNG編
猫背はもちろん、写真のように胸を突き出してしまうと、肩に力が入るのでNG。脚を開きすぎず(握りこぶし一つ程度)、膝もまっすぐにしましょう。
おじぎ呼吸ダイエット応用編
今度は座りながら「おじぎ呼吸」を行ってみましょう。この方法がマスターできれば、「電車のシートに座りながら」「デスクワーク中」など、手軽にいつでもできるので便利です。
☆正しい座り姿勢とは:背もたれに重心を寄りかけた状態で骨盤が後傾していないこと。また、猫背になっていたり、首が前に出ていたり、膝の間が開いていない状態。
1 足、膝をそろえて、椅子に腰を起こして座る。背もたれのある椅子の場合は、浅く腰かけ、両手は膝の上にのせておく。
2 息をゆっくり吐きながら、みぞおち上部から身体を折るように、頭を下げていく。頭は膝からお腹側に頭ひとつ分入れるようなイメージで! 息を吐き切った時、横隔膜が肋骨の内側へグッと持ち上げられていく感覚を覚える。
3 みぞおちが硬くなって、なかなかへこまない人は、写真のように胸のすぐ下の盛り上がった部分のお肉を両手でつかみ、おじぎ呼吸を行ってもOK。頭は膝の位置より前に出ないように注意。
おじぎ呼吸ダイエットでシェイプアップ編
横隔膜の可動域を広げるためには、背中にかけての僧帽筋の緊張も解いてあげることが必要。そのためには、首や背中のストレッチにもなる以下の「ダンゴ虫姿勢」呼吸がオススメです!
「ダンゴ虫姿勢呼吸」
1 足をそろえて、ハイヒールを履いて、お尻をつけないようにしゃがむ。手は膝の上。
*部屋の中で行う場合は、高さ5cmほどの電話帳などの上にかかと乗せる。
2 腕を交差するように膝を抱え、頭を膝に近づけるように、身体を小さく丸める。首や背中の筋肉が伸びているのを意識。
3 その姿勢のまま、ゆっくり息を吐きながら、みぞおちをへこます。横隔膜を背中に押し上げるように呼吸を繰り返す。
*大腰筋の役割:股関節を動かす、骨盤を前傾、背骨の骨盤をつなぐ
*大臀筋の役割:インナーマッスルを支える筋肉の一つなので、弱くなると姿勢が崩れる
「スクワット姿勢呼吸法」
1 自分の足サイズ分前に、壁を背にまっすぐ立つ。両手は太ももの位置にそっと添える。足は肩幅に開く。
2 息を吐きながら、みぞおちをへこませ、頭を下げてお尻を壁にくっつけていく。手は太ももに沿って下げていく。
3 膝を曲げて、ゆっくりと背中も壁につけていく。この時に息を吐き切る。手はももの上にのせ、この姿勢をキープしながら、数分間、腹式呼吸を行う。
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