世界経済は歴史的な不況からようやく立ち直りの兆しが見えてきたものの、まだまだ先行き不透明な状況が続いています。そんな中、消費者は財布の紐を堅く締め、先の見えない生活のために節約して極力無駄遣いをしないように努めています。

企業は不況下で賢い買い物をするようになった消費者に対して、値下げを武器に低価格の商品で何とか売上を維持しようと戦略を練ります。しかし、利益を削るだけの単なる値下げでは、日に日に体力を消耗してしまうことは誰の目にも明らか。やはり、ビジネス環境が厳しくなった昨今では価格だけではないお客様を引き付けるマーケティング戦略が重要になってくるのです。

今回は自転車業界を参考に、多くの業界で値下げ合戦が続くデフレ経済下での価格競争から抜け出すマーケティング戦略を検証していくことにしましょう。

不況下でも躍進を続ける街の自転車屋『サイクルベースあさひ』

サイクルベースあさひのマーケティング

街の自転車屋から東証一部上場を果たした株式会社あさひの躍進の秘訣とは?

日本における自転車の販売台数は年間950万台に上ります。このマーケットで圧倒的な存在感を示すのがホームセンターを始めとした量販店。量販店は大量仕入れによる低価格を武器に、マーケットシェアの7割を握る主要プレーヤーです。

大規模事業者がマーケットの大半を支配する自転車業界の中で1社異彩を放つ企業が存在します。それが、『サイクルベースあさひ』を全国展開する株式会社あさひです。

株式会社あさひは、街の自転車屋を運営しながら東証一部に上場するという世界でも類を見ない企業。もちろん、街の自転車屋からスタートして株式上場を果たした企業は、世界のどこを探してもこの株式会社あさひしかありません。

果たして、この街の自転車屋であるサイクルベースあさひを展開する株式会社あさひは、どのようにして株式を上場する規模まで成長できたのでしょうか?そのマーケティング戦略に成功の秘密があるに違いありません。

それでは早速、『街の自転車屋』から東証一部上場企業まで上りつめた株式会社あさひのマーケティング戦略を紐解いていくことにしましょう。