リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

象徴的なリーダーからリーダーシップを考える

企業の研修や大学の授業で象徴的なリーダーを問うと、小泉純一郎、星野仙一、カルロスゴーンなどがよく挙げられます。20代~50代まで世代間のギャップはあるものの、挙がってくる人はほとんど大差はありません。つまり、本質的な部分はあまり変わらないということを意味するようです。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

企業の研修や大学の授業で象徴的なリーダーを問うと、小泉純一郎、星野仙一、カルロスゴーンがよく挙げられます。20代~50代まで世代間のギャップはあるものの、挙がってくる人はほとんど大差はありません。つまり、本質的な部分はあまり変わらないということを意味するようです。

象徴的なリーダー

リーダーたるもの、目標は高いところに置いたほうがいい

リーダーたるもの、目標は高いところに置いたほうがいい

よく挙げられる方々は以下の通りです(敬称略)。

小泉純一郎、星野仙一、カルロスゴーン、松下幸之助、本田宗一郎、バラクオバマ、田中角栄、野村克也、原辰徳、織田信長、坂本竜馬、イチロー……。

政治家、野球人、財界トップ、歴史上の偉人で構成されています。求められるリーダーとそのスタイルは時代背景、メンバーとの力関係、組織の規模や成熟度、個々のスキルレベル等によって違います。

今回はリーダーになるための基本的な要件を象徴的なリーダーの共通項を探りながら導き出していきましょう。

リーダーの基本的要件

1. 強い信念を持ち、軸がぶれない
一度決めたとはどんなことがあってもやり遂げるという固い意志があり、自分自身の軸がぶれていない。小泉純一郎元首相や日産自動車の再建に成功したカルロスゴーン氏は一度決めたことは命懸けでやり徹す、時として冷徹な部分も併せ持っている。

2. 決断力・使命感・責任感がある
主観的な思いから意思決定をする。客観的なスタンスでの判断力とは一線を画す。使命感や責任感を併せ持つ。リーダーは社会性が求めらる。無私利他の精神を持って、犠牲的な精神で物事に取り組むことが必要。

3.明確なビジョン(志)を持つ
周りの人との共感や感動を呼ぶ。ありたい姿や理想像を掲げ、それを周りの人と共有化して一体感を持たせることができる。リーダーとして組織のビジョン・方向性を示すことはチームメンバーの結束力に繋がる。

4.コミュニケーション能力が高い
伝える内容のみならず、ジェスチャーや声の抑揚があり、伝え方も卓越している。さらに、人間性・人柄やこれまでの実績に裏付けられているかが大きい。リーダーは聴く力と話す力が求められます。

5.よい笑顔と明るさを持つ
厳しいなかにも子供のような無邪気で純粋な部分がある。笑顔が素敵でチャーミングな部分も共通項である。笑顔は人を惹きつける。無表情で笑顔のないリーダーの下では、組織の活性化はあまり期待できません。

この5つがきちんと備わっていれば、真のリーダーと言えましょう。オバマ・アメリカ大統領のリーダーとしての卓越性は上記の要件からも理解いただけると思います。

野球界でのリーダー達

野球の聖地、この東京ドームでは数々の名場面がある

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次に、野球界ということにフォーカスをあて、考えてみたいと思います。野球人の中でよく挙げられる方々は以下の通りです(敬称略)。

星野仙一、野村克也、原辰徳、イチロー、王貞治、長嶋茂雄、落合博満……。

まずは選手として卓越した数字を残していることです。SKILL(専門技能)が一流のレベルにあること。「名選手、名監督にあらず」という言葉があります。巨人軍がV9を達成した1970年代の中心選手であった長嶋と王は、現役引退後、即監督に就任しましたがうまく監督業を果たせませんでした。

自己変革をして、今までの要求度を自分基準ではなく、1人ひとり違うレベルにあるという前提で指揮を執っていったため、成果を残すことができるのです。

その中で世界のホームラン王であった王貞治氏を取り上げてみたいと思います。
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