食と健康/健康的な体型づくりと食生活

メタボの方には注目! 食物繊維豊富な麦めし(2ページ目)

昔からごちそう的な存在の銀シャリに対して、粗食な主食が「麦めし」。けれども大麦の機能性が、メタボがきになる人たちや、女性に注目されています。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

コレステロールや血糖値の上昇を抑制

押し麦
大麦を蒸し、ローラーで平らにし、乾燥したのが押し麦。
大麦食品推進協議会のサイトによると、大麦に含まれているβ-グルカンとう水溶性成分が、血中コレステロールの高い人に対してコレステロール低下作用があることが確認されています。また血糖値についても、名古屋大学総合保健体育センターの佐藤祐造教授は、大麦を使って糖尿病の改善について研究を行った結果、正常な人でも糖尿病患者でも、大麦を食べた後の血糖値は上がりにくいことがわかりました。

β-グルカンの作用により、食品の糖質や脂質の吸収が穏やかになり、体脂肪が蓄積しにくくなること。そして豊富な食物繊維により腸内環境を整えて毎日のよい便通があることは、肥満の防止にもなる。というようなことで、大麦に含まれている成分が、ダイエットをサポートするという期待ににつながるのではないかと思います。

ただし前ページで述べたように、全体の食事や生活習慣も影響しますので、大麦だけ食べればやせるというようには決して思わなようにしてください。


精白米に比べてビタミンB群も豊富

大麦に含まれている栄養素は、精白米と比べるとビタミンB群が多く含まれています。またセレンやポリフェノールなど、活性酸素を除去する抗酸化成分も含まれています。麦ご飯がだんだん黒ずんでくるのは、大麦にポリフェノールが含まれているためです。
   ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンB6 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
大麦 0.06 0.04 0.14 6.0 3.6
精白米 0.02 0.01 0.02 0.0 0.3
*五訂 日本食品標準成分表より


カラダを冷やす作用にご注意

漢方でも大麦は、便秘や消化不良の改善に用いられます。近年は大麦のモヤシ「大麦芽」も薬用としてよく利用されているそうです。

ただし大麦は、熱を除く作用があり、カラダを冷やす作用がありますので、冷えやすい人や胃腸が弱って下痢気味の人は多用しない方がよいでしょう。

はるか昔から健康食品として食べられて来た大麦については、次のページで>>
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