2.答えるのではなく、問いかけをする
部下とのコミュニケーションでありがちなのは、何かを聞かれた際にすぐに「答え」を提供してしまうことです。答えを与えればやることがわかるのでいったん行動は促進されますが、この取り組みを続けると部下は自ら考えることしなくなります。それは、部下の創造性や可能性を育む機会を奪ってしまうことになります。コーチ型マネージャーが提供するのは答えではなく、問いかけです。例えば、こんなことを部下に聞かれたらどうしますか?部下「課長、お客様がAを購入してくださいました。次はどのようにアプローチすればいいですか?」
課長「商品を購入したお客様には、同時に必ずBとCのことについて説明してください」
これは、答えになります。では、次の場合はどうでしょうか。
部下「課長、お客様がAを購入してくださいました。次はどのようにアプローチすればいいですか?」
課長「Aという商品を購入したお客様がさらに満足していただくには何が必要だろうか?」
これは問いかけになります。
高いサービスで定評のある会社は、「最高のサービスとは何か」という問いかけだけで1日の研修をするそうです。答えを提供するのではなく、マネージャーがメンバーの創造性や可能性を引き出すような問いかけをすることで、考える力を促進し、可能性を引き出すことができるのです。