相手の話を聞いている度チェック
チェックが4つ以下なら、相手が「聞いてもらっていない」と感じている可能性大
□ 人が話している時はうなずいたり微笑んだりして興味を示し、相手の話を促す
□ 話し手が使う言葉やボディランゲージなどを客観的に注意しながら話を聞いている
□ 話しかけられたら、自分がやっていることを脇において相手に完全に注意を向けている
□ 人が話している最中に途中で口を挟んだり、相手が言おうとしていることを先回りして話すことはない
□ 何かが抜けていたり、矛盾としていると感じた時は直接質問して確かめている
□ 話を聞く時は相手の立場に立ち、相手の視点からものを見るようにする
□ 聞いていてわからない時は話し手に伝えている
もし、チェックが4つ以下ならば、相手は聞いてもらっていないと感じている可能性が大。さっそく訓練を始めましょう。
「聞く」エクササイズ10のポイント
あなたが、部下のパフォーマンスを上げたいと思うなら、次の10のポイントを意識して取り組んでください。1.話すより聞くことに時間を割く
相手の話を聞くための時間を意図的に設けること。3分でも5分でもかまいません。1日の始めに「今日は○○の話を聞く」と決めて、「最近どう?」「例のプロジェクトの進捗を教えて」など声をかけます。
2.質問に質問で答えない
「判断に困ってるのですが、どちらがいいでしょうか」「君はどっちがいいと思う」など、質問を質問で返すには、ある程度の信頼関係ができてからです。まずは、「もう少し状況を聞かせて」など話を促してみましょう。
3.先入観に気づくこと
相手の話を聞いているときに「こいつはどうせわからないだろう」とか「頭が固いからできないんだ」など、頭の中での相手に抱いている先入観が邪魔をしていませんか? それに気づいたら、少し脇において相手の話に集中しましょう。
4.相手が話しているとき、別のことを考えたり、相手の考えを先読みしない
「わかったわかった」といいながら、別のことを考えていたり、「つまり君が言いたいことは」と話を先読みしていませんか。聞いていないというサインは相手に確実に伝わります。まずは、相手が最後まで話すのに集中して聞くことです。
5.相手に話させる
「それで」「もう少し聞かせて」「ということは、こういうことかな」など、相手の話を促進させる言葉のレパートリーをたくさん持つことです。
6.途中で口を挟まず、最後まで聞く
「最後まで聞く」というのは、できるようで実はできていません。「君はそういうけれど私は……」や「私の場合は」と自分の話にすり替えて話していませんか。まずは最後まで話を聞くと決めること。相手が話し終わったら1秒置いてから話すという工夫も効果的。
7.承認する
「なるほど、わかりやすい」「それはすごいね」「君はよく調べてきているね」など、途中で承認の言葉を入れましょう。承認は「君の話を聞いているよ」というサインにもなります。
8.沈黙を受け入れる
何か質問したとき、相手が黙ってしまうとあわてて言葉を継ぎ足すことはありませんか。沈黙は相手が「考えている」という証拠。思考を邪魔せず、相手が話し始めるまで待つこと。
9.相手の言葉を反復する
「顧客情報を更新する必要があると思います」「顧客情報の更新だね」。「相手はなかなか手ごわいんですよ」「手ごわいんだ」など、時には相手の言葉を使って反復すると聞いてもらっているという実感が持てます。
10.聞いているというサインを送る
視線を合わせる、身体を相手に向ける、やっていることを止める、など話を聞いている、ということを身をもって示すことです。
あなたの聞く態度について、「私はあなたの話を聞いているほうですか、聞いていないほうですか」と聞いてみてください。大切なのは、「人は話をすることで自分の内側にある情報に気づく」ことを促進するのが「聞くこと」であるのを理解することです。
聞くことを通じて、どれほど部下の気づきを促しどれくらい部下についての情報が増えるか取り組んでみてください。
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