住みたい街 関西/住みたい街ランキング・関西

「住みよさランキング2005」を読み解く Vol.2 「快適度」関西1位は奈良県香芝市(2ページ目)

東洋経済新報社が毎年発表する「住みよさランキング」。今回は、「快適度」に注目してみました。関西で「快適度」のポイントが高かった街をご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

香芝:人口増加率全国2位

公園
ファミリー層に人気がある郊外都市は、緑の多さと都心へのアクセスのよさが人気のポイント
奈良県香芝市は、大阪府に接する奈良県北西部の街です。電車の路線は、近鉄大阪線とJR和歌山線が通っています。特に、近鉄大阪線は、大阪へのアクセスが便利な路線。環状線への乗り換え駅「鶴橋」には約20分、「難波」へは約30分となっています。大阪への通勤がとても楽ですね。

大阪へのアクセスのよさが人気となり「大和真美ガ丘ニュータウン」などの住宅地が次々と開発されています。手頃で求めやすい価格帯の住宅が多く、人気が高いですよ。人口増減率も、全国2位の高さ。住人が増え、活気あふれる街といえるでしょう。今後の街の発展も楽しみなところですね。


守山・大津・栗東・草津:滋賀は根強い人気

次に滋賀の4市を見てみましょう。以前の記事「『住みよさランキング2005』を読み解く Vol.1 住みよい街全国1位は滋賀・栗東」で、滋賀の人気の各市を紹介しました。どの市も利便性や快適性での住みやすさが高ポイントでした。快適度でランクインした各市の特徴的な点をご紹介しましょう。

守山市は、人口当たりの都市公園面積が高ポイントでした。琵琶湖岸の緑地などに、14の都市公園、48の児童遊園などがあります。また、琵琶湖総合開発事業により、廃川になった土地を再生する「びわこ地球市民の森」も作られています。その面積は42.5ヘクタールという大規模なもの。市民による植樹が今も続けられていますよ。

大津市は、滋賀県の南東部に位置する県庁所在地。京都市に隣接しています。JR京都線を使えば、京都へ約5分、大阪には約40分でアクセスできますよ。また琵琶湖に面しており、湖岸沿いには公園などが整備されています。大津市も公園面積が高ポイントでした。やはり、琵琶湖岸を利用した緑地整備が快適度をアップしているようです。もちろん、県庁所在地としての利便性も見逃せません。

栗東市は、人口増減率が高ポイントでした。人口増減率は全国で8位で、大人気ですね。京都や大阪からのアクセスのよさや公共施設の充実などがその理由でしょう。住みやすさの総合評価でも、全国1位だった栗東市。ますます人気の街となりそうです。

草津市は、人口当たりの公園面積、下水道普及率など全ての項目において平均以上のポイントを確保。バランスのとれた街と評価されています。宅地開発もますます進み、快適さは更にアップしそうな街です。


芦屋・西宮:阪神間の人気の街がランクイン

兵庫県の芦屋市が3位、西宮市が8位にランクインしています。この2市は、大阪と神戸の間にある隣り合う市です。ともに、阪神間として人気のエリア。芦屋市は、人口増加率が高く、なんと全国5位。関西では、奈良の香芝市に次いで2位といったところです。高級住宅街として人気の芦屋市で、人口増加というのが意外なような気がしますね。

芦屋市は、阪神大震災後に人口が減少したのですが、復興とともに住人が戻ってきました。その後、企業の所有地などが売却されて、マンションが多く建設されました。また、地価下落で住宅が取得しやすくなりました。これらが、人口増の原因のようです。もともと、住宅地として人気のあった芦屋。住みたい人が多いのもうなずけます。

また、西宮市は人口あたりの公園面積の広さが際立っています。7.33平方メートルで全国で415位ですが、都心に近いエリアでこの順位は際立っています。西宮市は、北部に六甲山系の山があり、それらの自然を活かした公園設備などが整っています。ガイドのおすすめエリアレポート(兵庫県)Vol.8 絶景が楽しめる阪神間屈指の邸宅街「甲陽園」でも紹介した「甲山」も公園などが整備され、市民の憩いの場となっていましたね。


京田辺:学研都市のニュータウン

関西での快適度4位で、京都府から唯一ランクインした京田辺市は、京都府の南東部にあり大阪府と奈良県に面した市です。ここは「関西文化学術研究都市」の一部。同志社大学などのキャンパスもあります。また、宅地開発もすすんでいますよ。

京田辺で高ポイントとなったのが、世帯あたりの新設住宅着工戸数。この郊外の田園都市エリアでは、宅地開発されたもののほとんどは一戸建ての住宅。マンションは少ないようです。郊外のゆったりした敷地の一戸建てを求めて、大阪や京都から住まいを移してきた人が多いのでしょう。なので新築住宅が多いのですね。

同志社大学との交流や連携の事業も進められており、関西の新しい街づくりが進んでいる京田辺市。JR学研都市線を利用すると、乗り換えなしで大阪「北新地」まで約40分。自然環境も抜群で広い一戸建てに住める人気の街です。

快適という目に見えないものを比較しているので、これだけで街の快適度がわかるわけではありません。もちろん人によって快適度もまちまちでしょう。とはいっても、関西でランクインしたところは、人口が増え、活気があふれているのは確かです。今後も成長が期待されるエリアで快適に暮らしたい方にはぴったりの街ですね。



【ガイドのレポート】
◆ 「住みよさランキング2005」を読み解く Vol.1 住みよい街全国1位は滋賀・栗東
◆ データで見る街比べ Vol.1 京都・大阪・神戸 3都徹底比較!
◆ データで見る街比べ Vol.2 関西3都 お財布事情徹底比較!

【関連INDEX】
◆ 京都に住む
◆ 大阪に住む
◆ 兵庫に住む
◆ 滋賀に住む
◆ 奈良に住む
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