「地名を見れば、水害に弱い地域は見抜くことができる」。そんな言葉聞いたことはありませんか?しかし、これは間違い。というより不正確。正しくは「地名には、過去の土地利用がわかる言葉や漢字が残されている場合がある」です。つまり、地名にある特定の文字が含まれていた場合、水害に弱いエリアである可能性があるという事であり、地名で水害の有無がすべてわかるわけではありません。

とはいえ、ヒントになるような文字があるのならばこれは知っておいて損はありません。ではどのような文字なのか?紹介されているページが国土交通省のサイトにありました。

水害に関連するのは牛/灘/沢/深/竜

国道交通省のサイトにある「地名は水害の履歴書」というタイトルのページ。ここにはズバリ、水害を連想させる特定の文字として、「川内(カワチ)」「牛」「灘」「沢」「深(フカ・フケ)」「竜」の五つを例示しています。

はたして関西にある「この文字が含まれる街」は水害の危険性が高いのでしょうか?まずはどのような街があるか大阪府/兵庫県/京都府で主立ったものをみてみましょう。

【川内】
市、町、駅の名前では見当たりません。おなじ「かわち」でも「河内」であればたくさんあります。河内といえば大阪府の東部、現在の枚方市あたりから東大阪市を越えて南は河内長野市辺りが「河内の国」。これだけ範囲が広ければどこかで水害があって不思議ではなく、特定の文字と水害の関係は薄いといってよいでしょう。

【牛】
呑竜トンネル、水害対策

ゆるキャラを持つ呑竜トンネル

呑竜トンネル、水害対策

地表に姿を見せている部分

大字小字では点在しますが市、町、駅の名前では見当たりません。比較的広範囲で「牛」の文字がみられるのが京都市西京区。JR「桂川」駅北側の桂川沿いに「牛ヶ瀬~町」という町名が10カ所以上みられます。

桂川周辺は古来より水害に悩まされてきた地域です。その桂川のカーブ部分にある「牛ヶ瀬」が古来より水害に悩まされてきた事は容易に推察できます。現在は、京都府で雨水排水/親水対策用に「いろは呑龍トンネル」と呼ばれる巨大下水道が建造されています。(このエリアの具体的な災害予想はこちらのPDFファイル《南区》《西京区》ご覧下さい)

次のページでは残る「灘」「沢」「深」「竜」をみてまいりましょう。