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二世帯住宅で暮らす/【実例】二世帯住宅の間取り・プランニング

入居宅訪問リポートVol.1【息子夫婦同居】 そばにいて自立、が二世帯のカギ(2ページ目)

実際に、二世帯住宅で暮らすご家族をお伺いし、ガイドがリポートする「二世帯住宅リポート」第一弾!参考になる話がたくさんあります、ご一読下さい。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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二世帯同居・4つのアドバイス

A様に、これから二世帯住宅を検討する方々へのアドバイスをお伺いしたところ、以下の4つのポイントを挙げていただきました。

●風呂こそ2つ! 両世帯とも、真っ先に言われたのが「お風呂は2つ!」でした。入浴などの生理的生活行為は、好きな時間にできないととてもストレスになります。親世帯・奥様は「日々の生活で遠慮やガマンをしなくちゃならないなんて、トラブルの元ですからね。」と力説。「予算がなくても、床暖房をあきらめても、外壁の仕様を1ランク下げても、絶対に浴室は2つをおすすめします。」と子世帯・奥様からもきっぱり。お風呂はかなり重要なポイントの様です。

●親世帯の寝室は南側へ! 今回の設計で、親世帯の寝室が南側となり、とても良かったとのこと。若いうちは、寝室は夜しか使わない部屋として、ついつい日当たりの良くない位置で計画しがちですが、歳をとると寝室に居る時間も長くなります。日当たりの良い南側にしておけば、冬は暖かく過しやすいだけでなく、万が一病気や怪我で自宅療養をすることを考えても良いはず。「親世帯の寝室は南側が一番」とおすすめしていました。

●両世帯の境界には緩衝スペースを!
A様宅は、親世帯リビングは1階・子世帯リビングが2階となっています。そして、以下の図のように1階に子世帯の玄関ホールをとり、親世帯との間に両世帯の納戸スペースを設けました。 二世帯住宅 1階子世帯玄関脇に両世帯それぞれの納戸を配置。子世帯納戸の扉は施錠できるようにして、両世帯の緩衝地帯として程よいスペースとなっています。
二世帯住宅 今は閉じているが、両世帯の行き来を可能にする納戸。子世帯・納戸の扉を開けると、親世帯が見える。 現在、親世帯LDKは1階に、子世帯LDKは2階にあります。実は、計画段階で、子世帯LDKも1階にする方が広く取れたのですが、LDKは一番長く居るスペースとなるため、生活音の点から同一階は避けました。さらに世帯間の境は、壁一枚でなく納戸などでワンクッションある方がよいと判断したとのことです。子世帯・奥様からは「住み始めてみると、この納戸スペースがほどよい緩衝地帯となって良かったです。むりやり居室を多くとるより、無駄と思ってもすこしゆとりのあるスペース取りをおすすめしたいです。」とアドバイス頂きました。

またこの子世帯の納戸、現在は荷物がいっぱいで扉も締め切って使っていますが、扉を開けると両世帯が行き来できるようになっています。こんなカラクリも、将来への備えとなっています。

●建替えより新地で新築!70代で計画を! A様は、両世帯ともに新地への引越しという形での同居を選択されました。親世帯・ご主人からは「お住まいの土地への執着もあると思うが、建替えの場合、引越しが2度になるので、身体的にはとてもつらいですよ。できることなら、新しい土地へ移動しての新築がおすすめです。」とのアドバイス。親世帯・奥様からは「旧い家の片付けは大変ですから、できれば70代に計画することをおすすめしたいですね。それに、新居へ移ってきてからも、どこに何をしまったか探すのも大変ですからね。」と笑いながらお話して下さいました。確かに、高齢になってからの住み替えは、身体的にも精神的にも大変です。健康で元気な時に新生活をスタートしたいものですね。

最大のメリットは“安心感”

最後に、一緒に暮らしてよかったことは?という問いに、親世帯のおふたりは「何と言っても“安心感”が一番。側に居るという“安心感”は、何よりも大きい。だからこそ、しっかり自立していようという気持ちにもなる。」とおっしゃっていました。逆に、何か不満は?とお聞きすると...「最初は、狭くなったので文句もあった」そうですが、住みはじめて「この広さで充分暮らせるということが解った上、掃除もラクになり、今ではかえってよかったと思ってます。」とのこと。

一方、子世帯・奥様は「逆に、私達が甘えている程で...。とにかく、両親がしっかりしていて元気なので本当に気楽ですし、ありがたいですね」と。お互いに感謝する気持ちが大事なようです。


また最後に子世帯・奥様から「実は、義母から【入院セット】を預かっているんですよ」と。同居を始めてまもなく親世帯・奥様から、ご自身が入院した際に必要なもの一式をダンボールに詰めて持ってこられたとのこと。「一緒に暮らしているとは言え、義母の身の回りの細かいことまでは解りませんから、さすがだ~と思いました。こういう義母だから、一緒に暮らしても安心していられるんだと思います。」としみじみお話していました。こんな気配りのひとつひとつが、大切なのかもしれません。


毎日、声を掛けたり会うことがなくても「おばあちゃん家、今夜は焼き魚ね」とか「今朝はお2階は早起きだね、部活かな?」と、お互いの気配を感じるだけで、大きな安心感につながるものです。両世帯のお話を聞き、べったり一緒に過ごすより、近くにいながらお互いの距離感を上手にとることが、二世帯同居を成功させるカギだと痛感しました。また、お互いが一緒に住むことで「頼り合う」のではなく、近くにいるからこそ「自立する」というスタンスが、とても素晴らしい心構えだと感じました。これから二世帯住宅を検討される方も、既に二世帯住宅にお住まいの方も、是非参考になさってみてはいかがでしょうか?

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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