薬膳料理/薬膳食材/四気・五味・帰経

食品のタイプと味を表す「四気」「五味」(2ページ目)

薬膳は中医学の考えに基づいて、疾病の治療や健康維持に役立つ料理のことをいいますが、現代栄養学との違いに「四性」(しせい)や「五味」(ごみ)といった、食材のもつ特性を表わす独特の分類法があります。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

食材の五味

五味とは、食材の味覚や働きから割り出したもので、味が違えばその食材のもつ働きも変わります。なお、五味はカラダの五臓にそれぞれ対応しています。

■酸味
筋肉を収れんしたり、体液などが漏れるのを抑え、引き締め作用がある。汗どめ、下痢、頻尿、精液のもれなどに用いることが出来る。
食材例: 梅、レモン、酢、ローズヒップ、サンザシ、いちご、トマトなど

■苦味
余分な熱や毒をとって炎症を抑えたり、湿気を取って乾燥させたり、通便作用がある。ジュクジュクした肌の疾患や、おりもの、夏バテ、便秘を解消させたりする。
食材例: 緑茶、ぎんなん、陳皮、はすの実、みょうが、にがうりなど

■甘味
血液などの栄養成分や気を補給し、疲れを取ったり、痛みを和らげる作用がある。疲労や虚弱体質、薬の場合は他の生薬との調和で用いたりする。
食材例: お米、ピーナッツ、砂糖、はちみつ、牛乳、バナナ、ぶどうなど

■辛味
カラダを温めて気や血行を促進し、発汗させる作用がある。風邪の症状や、冷え症、冷えからくる痛みに用いられたりする。
食材例: しょうが、ネギ、シソ、唐辛子、コショウ、にんにく、たまねぎなど

■鹹味(かんみ=自然のしょっぱさ)
硬いものや固まりをやわらかくしたり、排泄を促し便通をよくする作用があるリンパ腺腫、筋肉や皮膚のしこり、便秘などに用いたりする。
食材例: 昆布、わかめ、のり、エビ、イカ、あさり、豚肉など


なお、辛味で甘味のある食材など、ひとつの食材でいくつかの食味をもつものも多くあります。数味あるものは、それだけ効能も広くなるのです。
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