栄養管理/栄養管理の基礎知識・食事バランスガイド

目の健康をサポートする食生活

疲労、ストレスなどで疲れやすいと、目も同様に疲れ易くなると言われています。また、紫外線、タバコの煙、乾燥などから目を守るのも大切です。今回は栄養で目の健康を守るポイントを紹介します。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

目と栄養の研究は盛んに行われており、栄養で目の健康を改善できることが分かっています。先進国では、現状改善のための栄養療法が盛んになってきていますが、残念ながら、世界的には子供の盲目の一番の原因はビタミン不足になっています。栄養に気をつけて、いつまでも健康な目を保ちたいものです。今回は食生活のポイントを紹介します。

目を守るルテイン

ほうれん草

ほうれん草も栄養たっぷり

ルテインには、ダメージを与える青色光から目を守る働きがあり、加齢に伴う白内障や黄斑変性症などの予防に関係することが示唆されています。ルテインはカロテノイドの一つで野菜や果物に含まれる栄養素です。果物野菜以外では、卵にも含まれます。ルテインの含有量が多いほうれん草やサプリメントを摂った人より、1日1個の卵を食べた人の方が、ルテインやその他の栄養素の働きにより、白内障を予防する可能性があると研究報告もあります。そうは言ってもほうれん草も卵も大切な栄養源ですから、色々バランスよく食べることが大切です。

カロテノイドをしっかり食べる

ビタミンAは白内障などの目の病気を予防すると言われています。ビタミンAが不足すると夜盲症になります。カロテノイドであるベータカロチン、リコピン、ルテインなどは、必要に応じてビタミンAになります。ビタミンAは目の健康に欠かせず、目の代謝で重要な役割を持っています。ダイエットなどでほとんど油を摂らないと、カロテノイドの吸収率は下がりますので注意してくださいね。

抗酸化作用効果を意識する

目の代謝による副産物は、抗酸化物質によって中和されなければ、ダメージを起こすと言われています。抗酸化物質は目の細胞や組織を健康に保つのに役立ちます。抗酸化作用のある食品は、加齢による目の不具合改善に効果があることが示唆されています。

ビタミンCの多い食品を食べる

ビタミンCは水溶性のビタミンで強力な抗酸化作用があり、目の代謝による副産物のダメージから目を守る効果があります。白内障の予防にも関与していると言われています。ビタミンCは野菜や果物に豊富に含まれています。ビタミンCはルテインの吸収を促す働きがあります。

ビタミンEの多い食品を食べる

ビタミンEは脂溶性のビタミンで強力な抗酸化作用があり、細胞をダメージから守ってくれます。糖尿病など目に影響を与える代謝異常がある場合も、目の健康維持に役立ちます。ビタミンEは植物油やナッツなどに豊富に含まれます。

おすすめ食材

ルテインが豊富:卵、キウイ、桃、ブドウ、アボカド、梨、レタス、キャベツ、トマト、ほうれん草、グリンピース、ブロッコリー、かぼちゃ、とうもろこし、アスパラガス、オクラ、人参、ブルーベリー、パパイヤ、ラズベリー、芽キャベツ

ベータカロチンが豊富:人参、パセリ、しそ、ほうれん草、ニラ、かぼちゃ、唐辛子、バジル、春菊、モロヘイヤ

とまと

トマトを使ったパスタはおいしい!

リコピンが豊富:トマト、すいか、グレープフルーツ

ビタミンCが豊富:キウイ、いちご、レモン、オレンジ、柿、グレープフルーツ、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、にがうり、さやえんどう、モロヘイヤ

ビタミンEが豊富:アボカド、アーモンド、ピーナッツ、ピーナツバター、ヘーゼルナッツ、植物油、キウイ、マンゴ、ほうれん草、ブロッコリー
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