筋肉って意外と水っぽい!
筋肉は水分が多いんです! |
動物の筋肉の場合、蛋白質の含有率は20~25%で、残りは大部分は水分です。人の場合も同様で24kgのうち75%を水分とすると筋肉の18kgが水分で、6kgが蛋白質ということになります。
さて、体水分率は60%とされています。60kgだと体水分量は36kgとなります。脂肪細胞の分の水分まで計算していますが、36kgー4kg(脂肪組織分)=約32kgが脂肪組織以外にあることになります。32kgのうち18kg分が筋肉にあるので、残り14kgが筋肉以外にあることになります。
医学的に「水太り」がありえない理由
水を飲んで太ると仮定すると、体の水分含有率が増えないといけない事になりますね。含有率が低い骨や脂肪組織は、含水量を増やせないので変化することはありません。残りの除脂肪体重のうち、内臓や腱の場合、水分を保持する構造ではないので変化はしません。皮膚の場合、浮腫まない限り皮下を含む皮膚の水分量は増加しません。発汗して脱水した場合は、皮下の水分量は減少します。残りの筋肉について考えてみましょう。筋肉は逆に80%近くの含水率があります。含水率が減ることがあってもこれ以上に増やすことはできません。
一時的に脱水状態になると、皮膚や筋肉の含水率が減った状態となります。この状態で体重測定をすると確かにいつもより少ない体重が表示されます。その後、水分を取って小腸から吸収されると、皮膚や筋肉の脱水が解消されます。つまりその分の体重が戻ります。
食事を取らない状態でも体重測定すれば元に戻って、あたかも水で体重が増えたような印象を受けます。もしあなたが水を飲んだせいで体重が変わったと、いわゆる水太りの経験があるならば、元が脱水状態で、その脱水が解消された状態だった可能性が高いです。