免疫のセンサーは腸にあり
近年の研究では、免疫力を調節するセンサーは、腸にあることがわかってきましたが、多糖類は腸を介して免疫系に影響を及ぼすと考えられています。 |
この免疫系のセンサーが腸にあることがわかってきましたが、βグルカンは、分子量が大きく糖類同士の結合も強いため、口から摂取した場合にそのまま消化・吸収されずに腸内に到達し、ヒトの免疫系に影響を及ぼすことが、近年の研究で明らかにされています。
今まで、腸と免疫の関係は、なんとなくはっきりしないまま語られていたのですが、近年、発見されたTLR(Toll Like Receptor)と呼ばれる部分を介して、腸内環境が免疫のメカニズムに働きかけることがわかってきました。
この分野の研究は、ここ数年間連続して世界のHottest Scientistに選ばれている大阪大学微生物病研究所の審良静夫教授のグループが世界をリードしています。
近い将来、日本発の様々な理論が、腸と免疫との関係をきれいに解き明かしてくれるのではないかと期待されています。
医食同源という言葉に納得
中国では医食同源という言葉が使われますが、キノコだけでなく、種々の食材が腸を介して免疫系のセンサーに働きかけるとすれば、その言葉の意味が納得できるのではないでしょうか。 |
そういった意味では、医食同源という言葉の意味は、現代の医学・栄養学の観点からも合理的であると考えられます。
また、がんのもとになるミスコピーの発生を減らすためには、禁煙や規則正しい生活など、生活習慣の改善が欠かせません。
アガリクスに限らず、健康食品は玉石混淆の様相を呈しているため商品の見極めが大切になります。信頼できるサプリメントを活用するとともに、食習慣や運動習慣が、健康維持には大切という当たり前のことを、キノコとがんの意外な関係は教えてくれているように思います。
【関連リンク】
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