マーケティング/マーケティング事例

PS3 vs. Wii その明暗を分けたものとは?

2007年10月25日、PS3とWiiの販売台数が発表となりました。結果はWiiの圧勝。機能的に圧倒的優位に立つPS3ですが、なぜWiiの独走を許したのか? マーケティングの観点から両者の明暗を分けた謎に迫ります!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

次世代ゲーム機はWiiの圧倒的勝利!

任天堂Wii
次世代ゲーム機で独走する任天堂Wii
ソニーと任天堂が2007念10月25日に発表した平成19年度上半期の世界販売台数によれば、PS3が202万台、Wiiが733万台とWiiがPS3を3倍以上引き離す圧倒的な勝利に終わりました。

累計販売台数を見てみてもPS3の559万台に対し、Wiiは1317万台とこちらもWiiがPS3を2倍以上の大差で引き離している格好になっています。

ソニーはPS3不振のテコ入れ策として、10月17日には現行モデルの価格を5000円引き下げて、20GBタイプを44,980円、60GBタイプを54,980円とし、加えてPS2との互換性などを省いてハードディスクを40GBとした廉価版を11月11日に39,980円で販売開始すると発表しました。

クリスマスなどの年末商戦を控え、今年度の販売目標台数を1100万台に置くPS3にとっては思い切った価格戦略で巻き返しを期することになります。

一方、Wiiはライバル機の相次ぐ値下げにもかかわらず26日に行われた経営方針説明会では、岩田社長自らが「需要に応えることに集中しており、値下げは全く考えていない」と発表するなど、強気の販売戦略を掲げています。

機能面から考えると最新のCPUを搭載し、ブルーレイディスクまで使える夢の次世代ゲームマシンであるPS3は圧倒的有利な立場にあると言えます。なぜ、機能面の圧倒的有利を覆してPS3とWiiの売上の明暗が分かれたのでしょうか?

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます