ターゲティングの5つのパターン

ターゲティングは、5つのパターンから自社に適したものを採用しよう

ターゲティングは、5つのパターンから自社に適したものを採用しよう

実際に企業がターゲティングを行う場合は、自社を取り巻く環境に応じて5つのパターンから最適なものを選択することができます。

1.一市場に一商品(単一市場の集中化)
まずは、一つの市場に一つの商品を投入していくパターン。このパターンは企業規模が小さく、経営資源の乏しい企業に適しています。自社の最も得意とする一 つの市場、そして一つの商品に特化してターゲティングを行うことによって、自社よりも大きな規模を誇る企業に対して競争を優位に展開していくことも可能に なります。

たとえば、専門店として10代の男性向けにTシャツのみを販売する事業がこのパターンに当てはまります。専門性を活かして独自の品揃えができれば、量販店 などとの差別化も可能になり、顧客の支持を得て競争を優位に進めていくこともできるでしょう。このようなターゲティングは、単一市場への集中化と呼ばれて います。

2.複数市場に複数商品(選択的特化)
次に複数の市場にアピールできる複数のブランドを持っている企業は、多くの商品をいくつかの市場に投入して成果を上げることも可能です。たとえば、10代 の男性向けにはTシャツ、10代の女性向けにはトップスやボトムス、そして20代の男性向けにはジャケットといった違うターゲット顧客に違う商品を展開し ていく場合がこのパターンに当てはまります。このターゲティングは選択的特化と呼ばれています。
『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成

『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成


3.一市場に複数商品(特定市場への集中化)
続いて一つの市場に、複数の商品を投入していくパターンもあります。顧客を満足させるために様々な商品が必要な場合はこのタイプのターゲティングを選択す ることになります。たとえば、10代の男性向けにTシャツばかりでなく、ジーンズやベルトなど付随する商品を提供して、トータル的な満足度を高めていく場 合などが考えられます。このパターンは一つの市場に特化して様々な商品を展開していくために、特定市場への集中化と呼ばれています。

4.複数市場に一製品(特性商品への集中化)
また、複数の市場に一つの製品を投入していくパターンもあります。強力なブランドが確立されている製品を持つ企業は、その製品を武器に様々な市場に切り込 んでいくことが可能になります。たとえば、ブランドが浸透している定番のオックスフォードシャツを10代から40代の男性や10代から20代の女性に対し て販売する場合が、このタイプに該当します。このタイプのターゲティングは特定商品への集中化と呼ばれています。
『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成

『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成


5.全商品を全市場(フルカバレッジ戦略)
最後に経営資源が豊富な大企業などは、全ての商品を全ての市場に投入するフルカバレッジというターゲティングを行うことも可能です。たとえば百貨店など は、さまざまなターゲット顧客に対してそれぞれのニーズを満たす様々な商品を提供していますので、フルカバレッジ戦略を採用している典型的なパターンと言 えるでしょう。
『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成

『コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント』より作成


このようにセグメンテーションによって市場を細分化した後に、自社を取り巻く環境に応じて、適切なタイプのターゲティングを実施することにより、自社の経営資源を最大限に活かして効率の良いビジネスを展開し、マーケティングを成功に導くことが可能になるのです。



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