起業・会社設立のノウハウ/フリーランスになる

成功するためにはタイムリミットを設定する(2ページ目)

“あともう少し、あともう少し”と思いながら、なかなか売上が上がらない、ということはありませんか?それは、慢性的な赤字体質でやり続けているのかも知れません。その状況を打開するには?続きは本文へ。

執筆者:塚田 祐子

タイムリミットを設定する

経営判断が必要
仕事への思い入れが邪魔して、なかなか経営的な視点で判断することは難しいものです。
通常、企業では、事業開発担当者とその結果を見て経営判断する人が別です。経営責任者は、何を優先順位にしてどう判断するか、明確な基準を持っています。社内全員一致でスタートした新規事業であっても、企画は絵に描いた餅です。マーケットやお客様の動向次第で、さんざんな結果に終わることだってあります。そして、見込んだ通りに採算がとれない事業は、最終的に中止する決断を下します。

個人事業で難しいのは、この客観的な判断をすることが、非常に難しいことです。自分の頭の中には、こうしたいという思いでいっぱい、それをやることに意味と価値があります。その結果が思わしくないという事実を受け止めたり、自分の考えややり方を変えるという発想を、なかなか容易にできません。

方策は1つ。仕事を軌道に乗せるまでのタイムリミットを設定しておくことです。次の式で、仕事を軌道に乗せるまでの猶予期間が計算できます。その期間内で、いつを(判断・決断する)リミットとするかを決めます。そして、その期日が来たら、その時点で得られている成果と当初想定していたものとのギャップを書き出します。そして、それらをいつまでにどうやったら解決できるかを考えて、書き込みます。猶予期間内に、抱えている問題を改善できるかどうかです。自己資金を全て使い果たすことは避けたいところです。

軌道に乗せるまでの猶予期間=自己資金÷(月の生活費+必要経費)

なかなか自分で判断がつかない時は、先輩や友人に相談をしましょう。相談相手は、思い入れというフィルターを持っていない分、冷静に率直な意見を言ってくれるはずです。その結果、自分の思い違いに気付いたり、改善点が見つかったりすることがあります。また、取り組んでいる仕事自体を、見切る勇気が必要になる、ということ場合もあるかも知れません。

ここで問題は、失敗した事実ではありません。自分の失敗を認めずにそのまま継続することです。この判断は、成功軌道に切り換えできるかどうかの大きな分岐点になります。失敗は、貴重な体験。そこから独自のノウハウが生まれます。次へ生かせば、いいのです。

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