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週末起業家は億万長者に学べ!(3ページ目)

億万長者といわれる人々のサクセスストーリーには、ビジネスに役立つ、さまざまなエッセンスが詰め込まれています。今回はこうした話から、とくに週末起業について学んでみましょう。<

執筆者:藤井 孝一

●●が売れなければ▲▲を売れ カーネルサンダース

イメージ画像です
あのカーネルサンダースがフランチャイズを立ち上げたのは、なんと彼が65歳を過ぎてからの話!

最後に、ケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダースの例を取り上げます。彼の業績もあらためて説明するまでもないでしょう。あのフライドチキンを世界中に広めた人です。彼がこのフランチャイズを立ち上げたのは、なんと彼が65歳を過ぎてからの話だということはご存じでしたでしょうか?サラリーマンを定年退職してから起業したい人には、勇気づけられる話です。

実は彼、いったんはレストラン経営で成功しますが、65歳になって失敗、店を競売で手放すなど、結果的に無一文になってしまいます。

すべてを失ったカーネルに唯一残っていたもの、それは自分が丹誠込めて作り上げてきたレシピだけでした。それが彼の唯一の財産でした。

しかし、無一文の彼に、再びレストランを開店させて再起を図る余裕はありません。お金はもちろん、残された時間も、若者に比べれば少ないからです。そこで彼は、レストランも店も開かずに、自分のフライドチキンの味を売る方法を懸命に考えました。

そしてひらめいたのが、自分のレシピを他のレストランオーナーに売るということでした。そして、オリジナルレシピを店に教える代わりに、チキン1ピースにつき、数セントの使用料を徴収するビジネスを思いつきます。秘伝のスパイスだけは、調合を教えずに、作ったものを販売するようにしました。こうして彼はレシピとスパイスを、全米のレストランに広げ、店を立ち上げることなく、再起を果します。そして、彼が90歳で亡くなった今も、われわれは彼の味を世界中で楽しむことができます。


さまざまな制約の中で自分の思いを実現しようとするのが週末起業

この、「チキンが売れなければ、レシピを売る」という発想は、週末起業家がネタをひねり出す際に、参考にしてほしい発想法です。

当フォーラムではおなじみですが、オリジナルフォーマットに、ネタ出しマトリックスというのがあります。これは起業ネタを捻出する際に使う発想ツールですが、これを使うとテーマは一つでも、起業ネタをいくつも発想できます。

「週末起業ではムリなこともある」と前述しましたが、すぐにあきらめていては、成功はおぼつきません。たとえば「料理が得意で、料理教室を開催したいが、時間と設備の問題で、週末起業ではムリ」というなら、レシピと調理方法を、マニュアルにして販売するという方法もあるわけです。

さまざまな制約の中で自分の思いを実現しようとするのが週末起業ですから、苦境の中で再起を果たした先達の執念とアイデアは、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

このようにビジネスの着想はあらゆるところから得られるものです。億万長者の話だろうが、歴史小説だろうが、生物学の本だろうが、古典文学だろうが、ヒントはありとあらゆるところに眠っています。

問題は、気づくかどうかですが、それは本人の「成功しよう」「アイデアを得よう」という意思の強烈さにかかっているといえます。

「転んでもただでは起きない」そんなバイタリティが起業家には必要です。ぜひ、ありとあらゆるところから、成功の糸口を見つける力をつけてください。


▼ガイドリンク集より
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