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これが究極のキャリアのリスクヘッジだ! 会社を辞めずに起業しよう!

「起業したいが、このご時世リスクが…」起業に憧れながら会社に勤めている方の中には、そんなふうに考えている方は、この際、会社を辞めずに起業してしまいましょう。

執筆者:藤井 孝一


起業するのに会社を辞める必要はあるのか?

「起業家になりたい!でもリスクが…」

起業に憧れながら会社に勤めている方の中には、そんなふうに考えている方が多いと思います。そんな方は会社を辞めずに始めてしまってはどうでしょう? 私は、3年ほど前から、起業コンサルタントとしてこの「会社を辞めずに起業する」起業方法が極めて現実的な起業スタイルであると考え「週末起業」と名付け推奨、最近は書籍「週末起業」も上梓しました。

昨今は厳しい経済環境を反映して、サラリーマンの副業ブームと言われています。サラリーマンのうち副業を経験した人は、なんと4割(ライフデザイン研究所調べ)にのぼりいます。ならばアルバイトのようないわゆる副業でなく、いっそ自分で事業を起す、いわゆる「起業」を会社を辞めずに始めることを視野に入れましょう。それで成功してから起業すればいいのです。現に起業した方の6%が、会社にいるうちからその事業を始めている(リクルートワークス調べ)そうです。

問題は、会社の副業禁止規定

ただネックになるのが、勤めている会社の就業規則です。8割以上の会社がその中に「兼業禁止の規定」や「やるなら許可が必要」との規定を設けています。最近は、締め付けが緩和されていますが、これを無視するわけにはいきません。まずきちんと自分の会社の実情を調べましょう。

ただ、これについては朗報があります。最近こうした規定を見直す企業が増えているのです。すでに日本航空や日本IBM、そして電機メーカー各社などが、この規定を次々に廃止しており、その輪はますます広がっています。

日経新聞社が、実施した日本の上場企業の経営者106名のアンケート(平成14年11月)によると6割以上の経営者が「今後、社員の兼業を容認することを検討したい」と前向きな回答しており、時代はますます従業員の兼業を認める流れです。

さらに「会社を説得してしまう」というバイタリティのある方も増えています。会社に協力してもらえば、大手を振ってできるばかりでなく、社内の資産を活用することでアイディアの実現が加速度的に早まるからです。

あなどれない周囲のやっかみ

まあ、そうはいっても成功するかどうか分からないうちは「会社に知らせずにやりたい」という方が大半でしょう。それに、会社はOKでも「余計なことをして上司ににらまれたくない」とのもサラリーマンであればもっともです。

意外と盲点ですが、会社にいながら何か事業を始める際に妨げになるのが、実は周囲のねたみや、やっかみだったりします。会社に承諾をもらったので同僚に話したところ「周囲からねたまれて、会社に居づらくなった」と告白しています。(まあ、ねたまれるほど成功すれば、の話ですが)そんな訳で会社には知らせずに始めるほうが良さそうです。

現実的な対処法、家族の名前を使う

その際、家族の名前を使う人が大半です。例えば、表向きは奥さんを代表者にして、実際にはすべて自分がやるのです。これなら、ばれたときに言い訳ができますし、堂々と宣伝ができます。会社だって作れてしまいます。

ただ税務の申告まで奥さまの名前でやる場合には注意してください。ご存じのように奥様の収入が103万円を超えると、配偶者控除がなくなるため所得税がかかります。また奥様の年収が130万円を超えてしまうと、扶養家族から外されてしまいます。いわゆる130万円の壁です。こうなると、奥様が国民年金と国民健康保険に加入する義務が発生、結果的に年額20万円程度の負担増になります。ふつうは所得をこれ以下に抑えるように調整しています。

会社にバレたときの言い訳を考えておく

では、会社にばれたらどうするか?少なくとも言い訳を考えておきましょう。実際には、サラリーマンであっても親の会社の役員をやっている人は結構いますし、地域によっては田植えの時期には村総出で手伝い、日当をもらうということがあります。これだって厳密に言えば立派な兼業違反です。それを拡大解釈して「家族がやっていてそれを手伝っています」とか「友人に頼まれたのですが、断り切れなくて…」などはいかがでしょうか?

それでも許されずに、会社に訴えられたらどうなるでしょう。もちろん就業規則がある以上、それに反した行為は、会社から訴訟を起されることもあり得ます。ただ現実には訴訟したくないのは会社も同じです。実際は、見て見ぬフリ、もしくは「あまり派手にやらないように」とお咎めを受けるぐらいというのが一般的のようです。終身雇用が保障できない今、副業を厳しく取りしまるのは矛盾するからでしょう。

また最悪訴えられてしまった場合でも…

・勤務時間中にやる
・居眠りなど本業に支障をきたす
・会社の秘密をバラす、資産を持ち出す
・競合になることをやる

といったことがなければ、従業員が勝てる可能性が高いそうです。

もちろん、会社と訴訟なんて避けたいものです。ただ、こうした最悪のケースを想定して、上記に挙げたようなことは絶対に避けるべきでしょう。

なお、以上はあくまでも一般論。あくまでも自己責任でお願いします。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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