自分の専門分野やキャリア、蓄積したノウハウを活かして、独立開業できる職種に「コンサルタント」があります。高額な報酬が得られると聞く一方で、なかなかその仕事内容が見えにくい職種でもあります。

そこで、独立系のコンサルタントとクライアント企業を結ぶエージェント業務を行う有限会社コンサルジェントの代表、樋笠耕治さんに、業界の現状や気になる報酬の相場、コンサルタントを目指す方へのアドバイスをお伺いしました。

プロフィール

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1:リクルートで求人広告の制作ディレクターとして8年勤務。企業経営に関心を持ち、在職中に中小企業診断士の資格を取得。その後、コンサルティング会社に転職。コンサルティングより仲介業務の方が向いていると思い、3年前にコンサルタントと企業のマッチングを事業化、有限会社コンサルジェントを創業する。
経営コンサルタント探しの『経営堂』


<INDEX>
1. コンサルティング業界はまだまだ発展途上
2. 人と企業のマッチングにより成果が上がる
3. コンサルタントの力量は、人をいかに動かせるか
4. ニーズが多い定番は、人事系とマーケティング系
5. コンサルタントの旬は30~40代!
6. 経営コンサルタントの料金相場は?
7. コンサルタントを目指すには?

コンサルティング業界はまだまだ発展途上

---コンサルティング業界の現状は?

コンサルティング業界というと、一般的には上場企業や外資系の大手を指して語られることが多いのですが、これは業界全体からすればほんの一部です。

企業信用調査会社によると、全国に約5000社のコンサルティング会社があると言われています。例えば業界の売上高トップはアクセンチュア日本法人で456億円。社員数も2200人というスケールです。上場企業の船井総合研究所は、売上高74億円、社員数400名規模です。

しかし企業数では、売上高10億円未満の中小コンサルティング会社が全体の約95%を占めています。

社員数で見ても、9名以下のコンサルティング会社が全体の約80%を占めているので、小規模企業が圧倒的に多いというのが特徴です。

そして、最近は会社組織に属さない、個人事業のコンサルタントが増える傾向にあります。情報商人とか情報起業とかの流行や、神田昌典さんのようにでっかく稼ぐカリスマが出現してきていることで、自分のスキルで独立できるんじゃないかという人が増えています。

需要の方も、今後伸びていくと期待しています。経営コンサルティングは、かつて大企業相手が主流でしたが、中小企業でも、最近は自前主義にこだわらず、外部からのサービスを受けることが、どんどん認知されてきています。特に、20代から40代の若い経営者世代は、外部資源の活用に抵抗が無くなってきています。

こうした意識の変化により、コンサルタントを雇う習慣が、日本でもっと一般的していけば、市場は拡大していくと思います。ですから、業界としてはまだまだ発展途上ではないでしょうか。

人と企業のマッチングにより成果が上がる

---エージェントを創業しようと思われたきっかけは?

コンサルティング会社に勤務していて、コンサルタントと企業の“ミスマッチ”に疑問を持ったことです。クライアント企業のニーズや要望に合った人材ではなく、コンサルティング会社の事情や、営業優先で人選が行われることがあります。どんな会社でも限られた資源の中から選択されるわけで、時として適材でない場合もあります。

もっと多くの候補者の中から適性や専門性をじっくり見極めて、企業が必要としている人材を結び付ければ、より高い成果が期待できます。世の中には優秀なコンサルタントは沢山いますが、インターネットで調べてもよく分からないし、効率よく探す方法がなかった。

そこで、本当に必要な人を見つけて引き合わせたいと、コンサルタントとクライアント企業を結ぶエージェント(代理人)ビジネスを立ち上げました。

弊社は、主に独立して少数でコンサルタントを行っている方々と提携しています。自分なりのポリシーや専門性で勝負している、個性的な方が多いですね。会社が小さくて無名だから心配(どうなのか?)、というのは全くの誤解で、むしろ著名なファームや大手企業で活躍した実力ある方は、自分のブランドでどんどん独立しているのが実態でしょう。

しかし優秀な方でも、コンサルタントをやりながら、自分で売込むのはなかなか大変ですから、コンサルタントサイドからは営業代行として、クラアント企業からは、コンサルタント選びのお手伝いとして機能しています。

企業が“誰かいないか”と専門家を必要とする場合、殆どが知人の紹介といったふうに限られた人脈の範囲で探していると思います。そういう時に、合理的な方法で、最適な人材を探していただけるマーケットプレイスとして、さらに利便性を追求していきたいと考えています。

---活用してもらう企業側へのアドバイスは?

どの企業も、社員を採用する時は、求人広告を出し応募者の中から慎重に選んでいるはずです。良いコンサルタントに出合うにも、同じように、選び方を間違えなければ、企業にとって必ず大きなプラスがあります。それを、是非体験してもらいたいと思います。

人の能力には、かなり差があります。会社の知名度やブランド力だけでなく、“人を見て”選んでいただきたいと思います。

コンサルタントの力量は、人をいかに動かせるか

業績アップ
---コンサルタントの役割とその成果を評価してもらうのは、なかなか難しいことではないですか?仕事の成果物が、カタチになって見えるものではないので…。

企業目的は、最終的には、利益を出して成長・存続することにつきます。コンサルタントの仕事は、そのための組織とか仕組づくりとか、うまく事業を回すためにはどういう手を打ったらよいかとか、そういったことをトップや社内の人を巻き込んで推進していくわけです。

そういう旗降り役とか、推進していくお手伝いをするのが1つの役割です。そうしたやりとりの中で、必要なことを察知して、プロジェクトの組立てを行い、時間軸の中でこうやって行きましょう、と牽引していく力がないと難しいです。

確かに、そういった業務や役割は、数量化して評価できるものばかりではありません。そのために、導入初年度には、3ヵ月ごとにヒアリングを実施して、その評価結果をコンサルタントへフィードバックするように務めています。

企業の事情に即してコンサルタントが最適な解決策を提示しているかどうか、企業が意図していることをキチンと理解して業務を遂行しているかどうか等、コミュニケーションギャップを解決したりして、企業が求めている成果へより近づける努力をしています。企業側は、意外とコンサルタントにあれこれ注文を言いにくいものなんですよ。人が全てのサービスなので、こうした意味でもエージェント機能を活用してもらうことは、双方(企業とコンサルタント)から有効だと思います。

今、人気のコンサルティングの分野は?、次ページへ続きます>>