なぜ、仕組みを作ることが必要なのか
講座第1回目の今日は、「仕組みを作ることの必要性」についてお話をしたいと思います。前述の廃業に追い込まれた皆さんに不足していたものは、「どうやって商品やサービスを提供し、売上を上げていくかの組み立て(マーケティング戦略)をやっていなかった、また十分に考えていなかった」ということでした。仕組みづくりは、言い換えると「自営計画」であり、「自分戦略」です。無計画に独立したり、競合がたくさんいる中で戦略を練らずに開業してしまうのは、無謀というものです。実は、これらを考えておくことが、独立の準備段階で一番にやっておくことになります。そして、それらを考える“戦略的な思考”こそが、独立志願者に最も必要なスキルになります。では、なぜ、計画や戦略をたてずに、独立してしまう人がこれほどに多いのでしょうか。それは、この作業が、自分としっかり向き合わないとできなかったり、戦略を立てる経験が無かったり、さらに、それらを考えずに仕事をやる方が楽だったりするからです。
次に、フリーランスは、組織力ではなく、個人の力を発揮して勝負していきます。すると、お客様へサービスを提供するために稼動する時間の限界は誰も等しく24時間。健康を維持するために必要な睡眠時間を6時間とすると、限界稼動時間は18時間です。独立すると、本業の業務以外に雑用がドンドン増えますから、仕事を取るための営業活動を業務と平行して行っていくことは、非常に難しくなります。そのため、営業活動に時間をさかずに仕事が来る仕組みを、意識して作っていくことが、フリーランスには必要不可欠になります。
仕組み作りに向けて、現在の自分を書き出してみよう!
以下のワークシートに、現在の状況を書き込んでみてください。項 目 | 内 容 |
職種、肩書き | ※名刺に記載している肩書きは? |
業務内容 | ※提供しているサービス内容を項目ごとに記載。 |
特性、メリット | ※業務内容ごとに、自分の売りやお客様のメリットをなるべく細かく記入。 |
ターゲット | ※どういったお客様を対象にしている、または対象にしたいか。 |
告知方法 | ※業務内容を告知している媒体・ツールをリストアップ。 |
営業方法 | ※現在行っている営業方法は? |
さて、いかがでしょうか。
マーケティング理論はさておき、自分戦略を組み立てるときの要素は、以上の項目から引き出していきます。現在の自分を分析・考えること自体に意味がありますので、是非、自分と向き合う時間をとって書き出してみてください。
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