企業のIT活用/IT経営の基礎知識

IT業界ってやっぱり35歳定年なの(4ページ目)

IT業界では昔から35歳定年説が都市伝説のように蔓延していますが、実態はどうなのかIPAから発表された調査結果をみてみましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

転職先を決めた理由

最後は転職先を決めた理由です。

■IT関連の職種から同じIT関連の職種への転職
1位 よりやりがい・面白味のある仕事ができる
2位 より高い報酬が得られる
3位 より高度な専門性やスキルが必要な仕事ができる

■IT関連の職種から別職種への転職
1位 よりやりがい・面白味のある仕事ができる
2位 経験したことのない新しい仕事ができる
3位 労働時間が適正である

となり、IT業界の長時間労働に対する不満が転職理由の大きな要素になっています。

35歳定年説はない

今回の調査結果ではIT業界でよく言われる、いわゆる最新技術にスキルがついていけず辞めてしまう35歳定年説は、都市伝説のようなものだという結果でした。

反対に「よりやりがい・面白味のある仕事ができる」、「経験したことのない新しい仕事ができる」などの前向きな転職理由が多い結果になりました。

ただ3K職場と言われている「労働時間の長さ」を業界として考えていかないと、せっかくIT人材を育てたのが、どんどん辞めていく事態となっています。

実際、前編調査では特に100名未満の会社で「人材を育成しても辞めてしまう」の回答割合が高い調査結果になっており今回の調査結果と合致しています。

参考情報

1月に同じIPAから発表された「IT人材市場動向予備調査(前編)」ではIT関連職種に従事するSE、プログラマはITの提供側(ベンダー)で76万人、活用するユーザ側で27万人、あわせて約103万人がIT人材と推計されています。

IT人材市場動向予備調査(中編)の公表について
  IPA 情報処理推進機構
→ IT業界の転職事情、求人情報
→ 転職・キャリア
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