■年間1万4000人もの人が・・・
寒い季節のお風呂はとても気持ちがいいものです。疲れた体をほぐし精神的にもリラックスでき、そのため長湯する人も多いことでしょう。
ところが(財)東京救急協会の入浴事故防止対策調査研究委員会の報告によると年間に1万4000名あまりの方が浴室で亡くなられているそうです。これは交通事故による死亡者数年間約8700人(2001年警視庁調べ)を上回る人数となっています。
また旧厚生省平成11年人口動態調査によると家庭内事故による死因では溺死が群をぬいて突出しています(下図参照)。
◇高齢者(65歳以上)の家庭内事故死因◇ 単位:人
■危険がひそむ冬場の浴室
入浴時の救急事故は70歳以上の高齢者で非常に多く、気温が低くなるに従い増加しています。その原因をさぐると日本の住宅事情と生活習慣が浮かび上がってきます。
次ページで具体的に見ていきましょう。