では、どうすればよかったのでしょうか?

修羅場の中のシステム開発
修羅場の中のシステム開発
オンライン証券会社の登場、個人・外国人投資家の増大などでシステムの能力アップが東証の緊急課題となり、短納期の中、東証コンピュータサービス、富士通共に修羅場の中でシステム開発を行い、間に合わせたのでしょう。
ところがITに土地勘がない経営陣は報告を聞くだけで、現場がどんな修羅場になっており、作業のショートカットをせざるをえないコントロールもきかない状態になっていることが理解できなかったのではないでしょうか。

経営陣が行うべきはそういう環境にならないように先手、先手をうつことです。ただ、これには現場経験が必要です。

ITの土地勘を身につけるのは大変です。経営陣への登用にシステム開発プロジェクトを一度は経験させるという条件をつけてみてはいかがでしょうか。

一連の報道での経営陣の発言を見ていると今回の東証システムダウンの真の原因はITの土地勘がない経営陣だったのではという気がしてなりません。

また報道ではでてきませんがシステム開発の中心となる情報システム部がどういうコントロールをしていたかが鍵になりそうです。

狼人間を撃つ銀の弾丸などない

IBM社のOS360開発プロジェクトを担当したブルックスが書いた『ソフトウェア開発の神話』という古典があります。

この本に有名な経験則である『狼人間を撃つ銀の弾丸などない』という言葉が載っていますが、これはOS360開発の経験から生み出された経験則です。

ソフトウエア開発にはいろいろな問題がありますが、この問題を一挙に解決するような方策はないとの比喩で、現在のシステム開発もこの当時からそれほど進化したとはいえないようです。


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