夕刊から株価が消えた

株価に値が入っていない夕刊が
株式欄に値が入っていない夕刊が
東京証券取引所で2005年11月1日、システム障害が発生。午前中の取引が全面停止という異常事態となりました。

証券会社のボードには株価が表示されず、ようやく午後1時半に復旧します。過去にもシステム障害が発生したことがありますが、全銘柄にわたり売買が停止するのは初めてでした。

各家庭に届けられた夕刊の紙面が異様でした。株式欄に値が全然入っていない紙面です。

10月のプログラム変更が引き金に

今までの報道からシステム障害の経緯をまとめてみました。

10月8日~10日の三連休
売買取引の増加に伴い、1日あたりの処理量を増やすため売買システムの能力増強を行います。

この時にプログラムにバグがあることをシステム担当の富士通が発見します。富士通がプログラムを修正、テストを行い、修正したプログラムを仮登録します。

10月13日(木)
東証の関連会社でシステム管理を担う東証コンピュータシステムが、富士通からの作業指示書をもとにプログラムを本番環境へ登録します。

ところが、富士通が作成した作業指示書に記載漏れがあったため、修正したプログラムと旧のプログラムが混在して本番環境へ登録されてしまいました。

10月31日(月)
東証では月末処理としてデータを格納している領域の空き部分を整理・統合します。空き容量の無駄をなくすための作業です。この作業は自動で行われ、結果として各データの格納位置が変わります。証券会社のコードなどを記録したデータの格納位置が変わりました。

11月1日(火)
6時30分、東証のシステムが起動。月末処理で証券会社のコードなどを記録したデータの格納位置が変わってしまっていました。修正したプログラムと旧のプログラムが混在した状態でデータの格納位置を特定できず、異常を検知したシステムが停止。取引できない状態になります。

午前:東証から原因不明と発表。

13時の記者会見で障害の原因を『売買取引の増加に伴って。10月8日から10日にかけて実施した売買システムの能力増強の際、月をまたいだ処理に欠陥があった』と発表しました。

また経営陣から『システムを開発した富士通に責任があるのなら損害賠償請求を行う』という発言が伝わってきました。

13時30分にシステムが稼働。取引開始へ。

11月7日(月)
東証から富士通の作業指示書の記載漏れが原因だったと記者会見で発表されました。

なぜトラブルを防げなかったのか背景を考えてみましょう >>