国土交通省が数年に1度、全国のマンション管理組合理事長等および区分所有者に対して行う「マンション総合調査」の結果(平成15年度版)が公表されました。マンションの概要から管理規約、管理費や修繕積立金、共用部分の使用、大規模修繕工事関係、建て替え、そしてトラブルの発生状況などについてアンケート形式で返答する形式となっています。今回はその中からいくつかをご紹介いたします。
■トラブルの発生状況 単位:% (重複回答)
現在住んでいるマンションにおいて「過去に発生したトラブル原因は何か?」という質問に対しての回答です。「居住者間のマナー」が8割超と突出しているのが特徴的で、次に「建物の不具合」「費用負担」「近隣関係」と続きます。ひとつ同じ屋根の下で一種の“共同生活”をしているだけに、どうしても居住者間の摩擦は避けられませんが、ほとんどの住人が他人の行動に対して不満を感じていることが分かります。
違法駐車・違法駐輪 | ペット飼育 | 生活音 | バルコニーの使用方法 | 廊下への私物放置 | リフォーム |
55.5% | 48.9% | 52.1% | 21.5% | 28.2% | 11.4% |
不満の具体的内容(重複回答)を分析すると、マンション3大トラブルと称される「駐車場」「ペット飼育」「騒音」へ帰結することが判明します。集合住宅における永遠の課題といっても過言ではないようです。
その他、「建物の不具合」および「近隣関係」についても下記に具体的内訳をご紹介します。
建物不具合 | 近隣関係 | |||||
雨漏り | 水漏れ | 外壁落下 | その他施工不良 | 日照権 | 電波障害 | 騒音・異臭 |
23.5% | 33.3% | 5.3% | 21.2% | 3.6% | 13.3% | 17.5% |
次ページではさらに「ペット飼育」についてアンケート内容を見ていきましょう。