「自由度の利きにくい項目」を優先的に選ぶのが鉄則
続いて、今度は「マンションを購入する際、お金をかけてでもこだわりたいポイント」について見ていきましょう。同じく「MAJOR7」によるアンケート結果をグラフにしたのが下図です。
この結果を見て、前ページの購入動機で第1位だった「もっと広い住まいに住みたい」という理由が、実際の検討ポイントでは第7位にランクダウンしているのが興味深く感じられました。また、「お金をかけてでもこだわりたい…」という質問だからなのでしょうか、価格に関するポイントが見当たらないのが不思議でした。物件選択の際に『分譲価格』を考慮せずに購入検討できるはずがありません。おそらく「物件を探す際に重視する項目は?」と質問していれば、『価格』という回答が上位に入ったのでしょう。「専有部分内のこだわり」が、やや上位を占めている印象です。
参考までに私、ガイドなら「物件を探す際に重視するポイント(TOP5)」として、以下の5項目を選びます。
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選択理由はいたって単純です。たとえば、間取りや収納スペースは後からでもリフォームで手直しできますが、立地(駅距離や生活環境)は自分の意思で変更できません。『自由度の利きにくい項目』を優先的に選んだ結果が、上記のTOP5なのです。もちろん、日当たりやセキュリティーも大切です。ないがしろにしていいわけではありません。しかし、「不動産」と言われるように、マンションは動かせません。駅に近いマンションは選べても、マンションのすぐそばまで駅を近づけることは出来ないのです。
だからこそ、「立地選択」が重要な意味を持ち、さらに昨今の「貸しやすい」「売りやすい」要素を加えると、“ブランド立地”のマンションがより魅力的となります。マンション選択の際には「内」(室内や共用施設)だけではなく「外」(立地や周辺環境)にも目を向けることが必要、ということを気に掛けておくといいでしょう。『資産性』が、これからのマンションにはより求められてくるのです。