子供にとっては我家も危険だらけ(?)
15歳~49歳までの女性が一生涯で出産する子供の数(合計特殊出生率)は1.32(2006年)。1970年代前半の第二次ベビーブーム時には2.1を超えていたことをかんがみると、その値は当時の6割水準まで落ち込んでしまいました。ここに、「少子化」と言われる所以(ゆえん)があります。

しかし一方、出生率が低下したことで、子供1人あたりに親が費やせる時間や労力は増えたはずです。1人の子供をこれまで以上に大事に育てようという意識が、より高まっていることと思われます。

さて、こうした傾向の中、誰もが気になるのがわが子の病気や事故でしょう。子供の好奇心は旺盛で、視界に入るものは何でも触ってみたり口に入れてみようとします。そのため、自宅でケガをする子供の数は後を絶たず、特に乳幼児のいるご家庭では気の休まる時がありません。そこで今回は、家庭内事故の現状および対策をまとめてみました。

室内には子供が危険にさらされる「リスク」がいっぱい


まずは、実際にどのような事故が発生しているのか、家庭内での救急事故事例を見てみることにしましょう。東京消防庁のまとめ(07年11月)によると、以下のようなケースがありました。

事例1:自宅の居室で鉄製のドアが風で閉まり、手をはさんでケガをした(5歳男児)

事例2:ソファーで飛び跳ねて遊んでいたところ、大理石のテーブルにおでこをぶつけてケガをした(5歳男児)

事例3:テーブルの上に置いてあった卓上扇風機のコードを引っ張ったため、扇風機が子供の頭に落下してケガをした(0歳女児)

事例4:食事中に子供がイスから転落し、手に持っていたフォークが頭に刺さった(4歳男児)

事例5:夕食の支度中、母親がそばにいない間に娘が調理中のホットプレートの中に手を入れてやけどした(1歳女児)

事例6:浴室で風呂のふたの上に乗っかって遊んでいたところ、ふたがはずれて浴槽に落下してケガをした(5歳男児)

事例7:自宅の浴室で少量のお湯をはった浴槽に子供を入浴させていたところ、おぼれてしまった(1歳男児)

事例8:水とお酒を間違えて飲んでしまった(1歳男児)

事例9:防虫剤を子供が間違えて食べてしまった(1歳男児)

事例10:自宅居室で子供が自分の目に瞬間接着剤を塗ってしまい、目が開かなくなってしまった(4歳男児)


紹介したケースはいずれも最悪の事態(死亡)を免れており、その点ではひと安心と言えるでしょう。しかし、親の気持ちからすれば尋常ではありません。たとえ自宅であっても、室内には子供が危険にさらされるリスクが潜んでいることを、まずは再認識することから始める必要がありそうです。

次ページでは、なぜ子供は事故に遭いやすいのか?……考えてみたいと思います。