マンションに和室は必要ですか、それとも不要ですか?
ここ最近の新築マンションを見ていて、あることに気付きました。そう、和室のあるマンションが少なくなっているのです。統計上のデータがあるわけではありませんが、感覚として和室が減っている印象を受けています。日本文化の象徴である和室が消えつつある……一体、なぜなのでしょうか?

この事態を傍観しているわけにはいきません。そこで、今回は警鐘を鳴らす意味も込めて、マンションで和室が好まれなくなっている理由について考えてみたいと思います。

スリッパを履いたまま和室に入る大人が少なくない


仕事柄、新築マンションのモデルルームを見学する機会がよくあるのですが、その際、スリッパを履いたまま和室に入る人が意外と多いのに驚いています。これは小さなお子さんの話ではなく、れっきとした大人の話です。ただ、大人といっても(見た目)若そうな人達ですが、彼・彼女らは何のためらいもなく平然とスリッパのまま和室に入り、押入れの中をのぞいたりしています。

しかも、こうした場面に遭遇するのは1回や2回ではありません。何度もです。さすがに、案内している営業マンの口から注意するわけにもいかず、いたずらに時間だけが過ぎていくのを、私、ガイドは幾度と経験しています。

冒頭、「和室が消えつつある」という流れで始めておきながら、和室のあるマンションについての話をしてしまいましたが、言い訳はさておき、最近は生活様式が洋風化し、イスでの生活が日常的となっています。そのせいか、畳と接する機会が少なくなっている若者が増えているのでしょう。畳との向き合い方が分からない人達が増えた結果、スリッパ履きで和室に入ってしまう人が後を絶たない現状が起こっています。畳もフローリングも、その人にとっては同じ床材というわけです。こうした“タタミ離れ”が、和室の減少を加速させる1つの要因になっているものと個人的には考えています。

畳には防音や調湿機能があるとされており、昨今の健康志向の流れを考えれば、かえって和室が注目を浴びてもおかしくありません。しかし、現実はタタミ離れが進行しています。「時代の流れ」と言ってしまえばそれまでですが、何となく寂しい気がしてなりません。