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時代の先を読む、iモード生みの親のコンセプト

携帯電話でインターネットのホームページ閲覧や、電子メールの送受信ができる仕組みを創り出した立役者、松永真理氏。創造力あふれた人々を集め、アイデアをかたちにしていくコンセプトメーカーである。

執筆者:木村 勝己

顧客が本当に気にしているのは、技術が何を提供してくれるかであって、技術がどのように機能するかではない
 

iモードの生みの親

戦後の日本を豊かに育ててきた立役者である団塊の世代。それは比較的新しい情報産業の世界でも活躍している。今回は携帯電話でインターネットのホームページ閲覧や、電子メールの送受信ができる仕組みを創り出した立役者の登場である。

それは松永真理氏、「iモードの生みの親」と言われる人である。NTTドコモが1999年2月にサービスを開始したもので、これにより携帯電話からインターネットに接続できるようになった。「iモード」はサービス開始1年で500万台の対応機種が販売されるヒット商品となった。

臨時増刊号での大失敗

iモード誕生の裏にあった波瀾万丈の物語詳細・購入はamazonへ!松永真理氏は1954年長崎県佐世保市の生まれ、団塊の世代というにはちょっと若い。明治大学で仏文学を専攻し1976年に卒業したが、日本リクルートセンター(当時)に入社した。第1次石油ショック後の不況下であり就職事情は厳しい状況であった。

「入社4年目には臨時増刊号をまかされた。月150時間の残業をこなしながらが頑張ったが、このとき大きな失敗をしてしまった。ページ数を示す数字と、目次の数字が異なっていたのである。緊急連絡を受けた時には10万部という発行部数の大きさもあり、その場で気を失ったという。情報誌においてのページには検索といった重要な役割があり、ページミスは許されない間違いであったのだ。

しかし、失敗を生かしてこそ人は成長できる。1986年に赤字にあえいでいた「就職ジャーナル」をまかされるチャンスを得た。その時は、編集、広告、販売を一人で担当し1年後には黒字化を成し遂げたのである。


そして大きな転機が次ページのように訪れる。
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