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ガイドいちおし!日本のスゴイ隠れ技術ベスト5 身近な日本の大発明・技術(下)(3ページ目)

私たちの身近な商品の中に、日本独自の技術や発明が活躍していることが多い。今回はその中で技術的アドバンテージの大きなベスト5を選定し、その素晴らしさを紹介したい。(第4位、第5位の紹介)

執筆者:木村 勝己


第5位: 乾電池の発明は日本人

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多様なモバイル機器の出現で、電池への性能要求は上がっているCopyright (C) 2005 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. All Rights Reserved.

 

次は成熟商品であるが、私たちの生活に最も身近に接している乾電池についての紹介である。テレビ やエアコンの リモコン、目覚まし時計、玩具、ガスコンロ、石油ストーブ、懐中電灯、 ICレコーダーなど、周りを見渡すと色々な商品に使われている。

乾電池が発明されて、もうすぐ120年になろうとしているが、初期のころは携帯電灯への需要が大きかったようだ。その後時代と共に多くの商品に採用され改良されてきた。そして仕様が国際規格で決められ、世界中どこでも同じに使えるものが手に入るところが便利だ。

この乾電池を世界で最初に発明したのは日本人だ!屋井先蔵という人である。電池といえばイタリア人の発明である“ボルタの電池”があまりにも有名であり、意外に思う人も多いのではないだろうか。


液体電池の課題

ボルタの電池は、電解液である塩水の中に電極として銅板と亜鉛板を使ったものであり、液体の電池である。重いし取扱いには不便であった。また電解液の補充が必要であり、電極も時々清掃をしないと発電能力が低下してしまうのだ。そしてこの不便さを解決しようとして生まれたのが、屋井の乾電池である。

屋井は1863年、新潟県・長岡市の生まれである。早くに父を亡くした屋井は、少年の頃から時計店で働く。海外から輸入されていた、一部が電気で動く電気時計を見て、全てが電気で動く電気時計を作りたいと思い発明研究を続けたのである。

そしてバネを全然使わない連続電気時計を完成させたが、液体電池の取扱いの不便さから、この連続電気時計は殆ど売れなかったそうだ。

そして次ページのように乾電池が発明されることとなる。
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