“不況=モノが売れない!”は間違った論理
“不況=モノが売れない!”と思考停止に陥ってはいないだろうか? |
確かに不況時代は消費の全体的なパイが小さくなってきますので、マクロ的に見ると売上は小さくなりますが、消費が全くなくなることはありえません。不況の時代は消費者の予算が少なくなりますので、無駄な買い物をしないように消費の対象に優先順位が付けて、予算の範囲内で上位の物から購入していくことになります。ここで、好況の時であれば買っていたかもしれないものでも、下位の優先順位が付けられれば「今は我慢」ということで購入の対象から外れた結果、一部の製品は“売れない”という事態に陥ってしまうのです。
このようにして考えると、消費者は好況の時と、不況の時とで購入の優先順位をつける製品の特性に違いがあることがわかります。つまり、好況の時に売れやすい製品と不況の時に売れやすい製品があるということです。
好況と不況というのはどちらか一方の状態が永遠に続くということはありえません。必ずサイクルで好況と不況が繰り返されます。
ここで一つの企業が好況に強い製品、もしくは不況に強い製品のどちらか一方のみでビジネスを展開していた場合はどうなるでしょうか?
次ページでは好況、不況共に強い企業体質作りをマーケティングの観点から行うポイントについて考えていきます。それでは、次ページへお進み下さい!