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日本銀行券の新しい偽造防止技術の特徴 世界最強!新紙幣の偽造防止技術(2ページ目)

偽札の発見枚数は28,562枚!?このような中、ついに新札が発行された。急増している紙幣偽造に歯止めをかけるべく、世界最先端の偽造防止技術を駆使していることが特徴だ。その世界最先端の偽造防止技術とは?

執筆者:木村 勝己


初めての女性肖像画

偽造防止の考え方をもとに肖像画も変更され、新千円札は夏目漱石から細菌学者の野口英世へ、新5千円札は新戸部稲造から女性小説家の樋口一葉になった。「日本銀行券」の表の肖像画としては初めて女性が登場である。1万円札の福沢諭吉は現行のままでありデザインが変更となった。

裏側の図柄も変更され、1万円札が現在のキジから、京都府宇治市の平等院の鳳凰像になった。5千円札は富士山から尾形光琳の燕子花図に、千円札が丹頂鶴から富士山と桜になった。

世界初の偽造防止技術

偽札防止には世界初の新技術が採用されている。

1.ホログラム
角度を変えると色や模様が変わる。“桜の模様”“額面金額”“日本銀行の日を図案化したマーク”が確認できる。1万円、5千円に採用される。

2.すき入れバーパターン
光に透かすと3本の縦棒が見える。従来の透かしよりも、パソコンやカラーコピー機等での再現が難しくなっている。

3.潜像模様
お札を傾けると表面に“額面金額”や裏面に“NIPPON”の文字が浮かび上がる。

4.パールインキ
お札を傾けると、左右の余白部にピンク色を帯びたパール光沢のある、半透明の模様が浮び上がる。

5.マイクロ文字
“NIPPON GINKO”と書かれた小さな文字が印刷されている。地紋(細かい曲線などで画かれたお札の地模様)にも大小の文字がデザインされている。

6.特殊発光インキ
表の印章に紫外線をあてるとオレンジ色に光る。地紋の一部も黄色に発光する。これは暗いところでハッキリ確認できるようになる。

7.深凹版印刷
インキが従来よりも表面に盛り上がるように印刷される。

8.識別マーク
深凹版印刷によるマークの印刷。目の不自由な人が指で識別できるように配慮している。

そして次ページのような経済効果への期待もある。
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