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禁断の実、クローン人間誕生か?

クローン人間の誕生が現実化している。今回の発表は日本人のクローン誕生ということでショックも大きい。倫理面での議論はまだまだこれからであるが、人格形成は遺伝子のみではないようだ。

執筆者:木村 勝己

ついにクローン人間の誕生が現実化してきた。それも今回は日本人ということで驚きも大きい。国内でのクローン人間づくりを禁じた、クローン規制法がらみの調査も進みそうだ。

クローンエイド社の発表

これはクローンエイド社(新興宗教団体ラエリアン・ムーブメントの関連企業)による発表である。2002年暮れからクローン人間の誕生の予告をしていた。

2003年1月23日(ローカルタイム)、カナダのトロントでの発表は誕生に成功したとのものである。それも日本人クローンの誕生という内容であった。

クローンエイド社は既に二人のクローン人間の誕生を発表しているが、証拠の提出もなく、今回を含めまだ公的な確認はされていない。DNA鑑定などによる確認が必要になっている。

冷凍保存組織の核を移植

今回の日本人の場合は、40歳代両親の男の子の細胞からつくられたとのことである。科学者である父親は事故死した子供の組織の一部を冷凍保存していたそうだ。

その冷凍保存の組織から細胞の核を取り出して母親の卵子に移植、クローン胚を作り、それをアジア人の代理母の子宮に入れて妊娠に成功している。

クローンとは生物学では、遺伝的に同一である個体や細胞を指している。今回も事故死した子供と同じ遺伝子構造を持つ子供が誕生したことになるが、確認はこれからだ。

しかし、このクローンについては神の領域に踏み込むものであり、倫理面での議論はまだ十分になされていない。国際的な法制定や条約締結も含め次のように課題は多そうだ。
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