このような障壁を取り除くのではなく、最初から誰にも使いやすいようにデザインするのを、“ユニバーサルデザイン”と呼んで、バリアフリーの上位概念として推進されてきている。
これは1990年ごろに、故ロン・メイス教授(米国・ノースカロライナ州立大)が提唱したものであり、全ての人に使いやすい商品、建物、街、や環境をデザインすることを提案している。
高齢者はいつの年齢になっても自分はまだ老人ではないと思っているそうである。これは思いたがるといった方が正解かも知れません。シルバーシート(いまは優先席)になかなか座りたがらないのと一緒のようだ。
つまりデザインにしても、高齢者用といった限定したものでなく、年代を超えてファッショナブルなものが要求されてきている。
また機能にしても高齢者や障害者に使いやすく、若い人や健常者が使ってもさらに便利なものを開発することが、これからの社会生活が豊かなものになる必要条件となりそうだ。
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