ニーズやウォンツに対してマーケティングのできることとは?
ニーズやウォンツに対して企業の取るべき方法とは? |
たとえば、飲料メーカーであれば、「ターゲット顧客はどのような飲み物を欲しているのか?炭酸飲料か?果汁か?どのような味か?どのくらいの量か?どんなパッケージか?」など細かなニーズまで分析する必要があるでしょう。このような分析に基づいて、ターゲット顧客のニーズに沿った商品が開発され、市場に投入されれば、プロモーション活動などを通じて、ターゲット顧客に購入を促します。そしてニーズに合致したターゲット顧客に一旦認知されれば「喉が渇いた時はその商品でなければならない」という顧客の願望をウォンツにまで高めることができるという訳です。
ただ、理想論を言えばこのように簡単ですが現実はそうは甘くはありません。実際、冒頭に紹介した「ウィダーインゼリー」の場合も最初の売れ行きはあまり芳しいものではなかったそうです。「朝食を手軽にとりたい」というニーズが若い世代に確実にあるのに、彼らは「手軽な朝食ならウィダーインゼリー」というウォンツにまで至らない。そこで企業が決断したのが若者に絶大なる人気を誇るキムタクによるプロモーション活動でした。若い世代にカリスマ的な存在であるキムタクのCMは、普段の彼のクールなイメージとはかけ離れたコミカルなものでした。このギャップが話題を呼んで非常に注目を集め、「ウィダーインゼリー」という商品を対象消費者に知らしめることができました。若い世代の消費者はこのCMにより「短時間で手軽に必要なエネルギーをチャージする」という新しい朝食スタイルを知り、キムタクのようなライフスタイルへの憧れと相まって、興味本位からまず商品を購入、それが習慣化し、「手軽に朝食を取るならウィダーインゼリー」というウォンツまで高まったと言えます。
このようにマーケティングは「手軽に朝食を取りたい」という人の漠然としたニーズを直接に満たすことはできませんが、「簡単に朝食を済ませるならウィダーインゼリー」という特定のウォンツに影響を与えることはできます。
企業の目標の一つはマーケティング戦略を駆使して、顧客のニーズを発見し、そのニーズをウォンツまで高めていくことです。確実にニーズがある、そしてそのニーズを満たす質の高い自社製品を持っているのになかなか商品がヒットしないという場合は、ウィダーがキムタクで成功したように、対象顧客に絶大な人気のあるタレントを起用してプロモーションを行って認知度を向上させ、まずは興味を持って購入いただくという手法もニーズを自社製品へのウォンツに高める効果的な方法だと言う事ができるのではないでしょうか。
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