表情の使い分けがうまい
交渉事に臨むとき、彼らの表情の基本は笑顔です。笑顔たっぷりで相手と接することによって、短い時間で交渉の場を、リラックスして友好的に話しあえる雰囲気に作り上げていきます。
ただし、ここ一番の踏ん張りどころでは、きりっとした表情で相手の目を真っ直ぐに見て話すことで、意志の強さを表現します。
また、自分にとって都合のわるい条件を提示された場合は、ちょっと大げさなぐらいにこまった表情をしてみせます。そして「それは難しいことをおっしゃいますね」と相手の主張をうまくかわします。
つまり笑顔をベースにしつつ、局面に応じてきりっとした表情やこまった表情をしてみせることで、表情のコントラストがあざやかになります。表情を上手に使い分けることよって、自分の思いを明確に伝えながら、相手をこちら側のペースに巻き込んでいくわけです。
全身を使って同意・反応する
自分が主張をしたときに、相手が大きくうなずいてくれると、誰でもうれしいものですよね。
欧米人はこの心理効果を活用するのが得意。相手の話に対して賛同できるときには、上体を大きく動かして、体全体で「同意の気持ち」を表現します。しかもジェスチャーたっぷりで……。
だから相手はついうれしくなって、自分に好意を寄せてくれます。そのためますます交渉事が、自分ペースで進められるようになるというわけです。