交渉に必要なMETを使いこなそう

書店をぶらついていて最近特に感じるのが、「交渉術」「交渉スキル」といったテーマの本をよく見かけるようになった、ということ。コミュニケーション・スキルの領域においては少しブームになりつつあるのかもしれません。

先日私も、この「交渉術」というテーマでプレジデント誌から取材を受け、「ビジネス・コミュニケーションの専門家」という立場からコメントさせていただきました。

「値引き交渉」をはじめとして、営業プロセスにおいては様々な交渉場面が存在します。しかもそのほとんどは非常に重要な局面であることが多い。そこでうまく交渉できる営業マンとそうでない営業マンでは、成果において雲泥の差がつくのです。

にも関わらす、私が同行指導などを通じて感じるのが、「もう少し交渉において頑張ろうよ」と思わせる営業マンが思った以上に多い。やはり営業マンたるもの、成果をより上げていくために、交渉術を駆使してうまく乗り切っていきたいものです。

そこで、今回はうまく交渉を進めるための基本である、MET理論をご紹介しましょう。

METとは何か?

METとは、Merit(メリット)、Emotion(感情)、Threat(脅し)の頭文字を取ったものです。もう少し説明しましょう。
Merit:「メリット」を相手に再確認させたり、刷り込むこと
Emotion:相手の「感情」に訴えかける、ということ
Threat:相手を少し「脅す」ことでより有利な方向に持っていくこと

M、E、T、それぞれについて1つずつ解説していきたいと思います。

M:メリットはしつこいくらい、刷り込もう

「もうちょっと安くならないかな?」お客さんからのよくある「値切りトーク」ですね。ここで安易に「了解しました!」というのはあまりにも営業マンとして芸がない、と言っていいでしょう。

営業マンが基本的にわかっておくべきことは、「お客さんはこちらの提案している商品のメリットをこちらが思っているほどは理解していない」ということ。したがって、この「商品のメリットを再確認させ、刷り込む」というのは、やってやりすぎることはない、ということなのです。

「○○さまのお気持ちもわかるのですが、この商品は一見価格は高そうに見えますが、××という機能がついていたり、アフターフォローもこれだけ充実しているので、それを考えると、決してお高い金額ではないですよ」といったトークでメリットを再度理解させましょう。

このとき、できる限り『あの手この手』で、いろんな角度からメリットをプレゼンすると納得性が高まります。