プレゼンテーション/プレゼンテーションの基本

上手なプレゼン3つの要素 2

プレゼンテーション研修などの講師も務める西野浩輝氏との対談の後編。プレゼンスキルの高めかたについて、具体的に3つのポイントを聞き出します。

野村 尚義

執筆者:野村 尚義

プレゼンテーション・企画力ガイド

All About「営業・セールスの仕事」のガイドであり、当ガイド野村の長年のビジネスパートナーでもある西野浩輝氏。前回の対談では、プレゼンの要素を3つに分けて、それらをバランスよく高めることの重要性について学びました。

今回は、その3つの要素をそれぞれ、どのような面から伸ばしていくのかについて話してみました。

内容を魅力的に見せるため、事例を使いこなす

AllAbout「営業・セールスの仕事」ガイド西野氏。プレゼン向上の3つのポイントとは?

ガイド野村(以下、野村):
うまいプレゼンの要素として、3点挙げました。
・話の内容が魅力的で、興味がそそられること
・話がわかりやすく、聞いていてすんなり理解できること
・話し手自身が魅力的で、話し振りから信頼・好感が感じられること
この3つのうち、最初の「話の内容が魅力的で、興味がそそられること」これを満たすための方法についてはいかがですか?

西野浩輝氏(以下、西野):
話を魅力的にする方法については、いくつかのポイントがありますが、その中でまず覚えたいテクニックとして「事例を使う」というのがありますね。

野村:
話に事例を盛り込むことによって、話が魅力的になると。

西野:
適切な事例を選ぶことで、そうなる可能性が高いです。

野村:
たしかに、逆を考えれば自明ですね。
理屈ばかりの人の話は面白みに欠けます。

西野:
そうなんですよね。
研修などで話していても感じることなのですが、聞き手は理屈よりも事例を好むものなのです。
「これは私に実際にあった話なのですが…」と話し始めると、とたんに受講者の目の色が変わります。

野村:
たしかにそういったシーンは多いですね。
今の西野さんの話自体が、ひとつのご自身の事例になっていますね。

西野:
ははは、そうですね。
他にもいくつか、話を加工するためのツールはありますが、使い勝手のよい事例から覚えるのがいいですね。

話をわかりやすくする一歩は「結論ファースト」

野村:
要素の2番目は「話がわかりやすく、聞いていてすんなり理解できること」でした。これについてはいかがですか?

西野:
多くの人のプレゼンがうまくいかない原因は、多くの場合ここのポイントにありますね。
とにかく、多くのビジネスパーソンはわかりやすく話すことが苦手な傾向がある。
話のロジックに飛びがあったり…。

野村:
話にまとめがなかったり。

西野:
そうそう。
そうした原因のなかで、もっとも弊害が大きいのは「結論を最初に述べないこと」ですね。これを改善するだけで、かなり話はわかりやすくなるはずです。

野村:
それは強く感じるところですね。
なぜ多くの人はそれをできないのでしょうか?

西野:
ほとんどは慣れの問題だと思いますよ。心がけていれば出来ることですが、その心がけを持ち続けることは容易ではありません。

野村:
日常から、「結論から先に話す」ことを意識することが重要ですね。

残り1つの要素での重要ポイントとは?続きは次のページ

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