心理的ハードルを下げる3つのポイント
まぁ簡単に言うと、色々なものを手放すということですね。もう少し具体的にいきましょう。■かしこまって話そうとしない
大勢の前で話すときには「よりフォーマルな態度・口調で話さなければならないのではないか?」と思っていませんか? もちろん、それが求められるシーンもありますが、そういうシーンは意外と少ない。
普段ちょっと目上の人に話すくらいの丁寧さがあれば十分な場面がほとんどです。それなのに必要以上にかしこまって、普段使わないような言葉遣いで話そうとする。そして、つまずく。
例えば、私は研修の講師として話す場合も「~なんですよね」「~って思いません?」など、それほど堅くない口調で話します。そのほうが受講者の方々がリラックスしやすいんですよね。ですが、それによって「講師がくだけすぎている」とコメントをもらったことは、ただの一度もありません。
今回のスピーチの場面において、どれくらいのかしこまった口調が求められているのか、ちょっと見直してみると、ハードルが下がることが多くあります。
■目的を「情報が伝わること」に絞る
スピーチの際に、うまく話そうとするのは当然の心理です。できれば、話し上手だと思われたいですもんね。それができるのならば最高です。が、実際にそれができないのならば、「自分がどう見られるか」を捨ててしまいませんか?
それよりも、伝えたい情報が伝わることに集中する。絶対に言わなければならないキーワードが何か? 「これさえ伝わればOK」という一文は何か? それを考えてみませんか?
「最悪でも、この一文さえ言えば大丈夫だ」そんな風に考えられたら、かなりのプレッシャーから解放されます。
■一語一句まで準備通りに話そうとしない
スピーチにあたって入念にリハーサルをすることは、とても良いことです。うまく話すために、リハーサル以上に重要なことを私は知りません。ただし、リハーサルの正しい活かし方というのはあります。
間違ったリハーサルの活かし方とは、ずばり「一語一句までリハどおりに話そうとする」ということです。なぜ間違っているのか? 一語一句までそのまま話そうとすると、結果として文面をマル暗記しようとしますよね。スピーチをまるまる覚えこもうとすると、相当大変。これはハードルが高すぎです。
頭に入れるべきはラフ画。細部は多少変わってしまってもOKと思ったほうがよいです。もちろん「細部まで覚えてもよい」のですが、「細部まで覚えなくてはダメ」ではないのです。
いかがでしょうか?こういう考え方のなかで自分の心理のハードルを下げてみましょう。